ミサワホーム株式会社(代表取締役社長執行役員 磯貝匡志)は、千葉県富津市において障がい者とその家族、勤務スタッフなどが住まう6棟の建物からなるコミュニティの工事を開始し、2018年3月の完成を目指します。 2013年に施行された「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)」では、障がい者が地域で暮らせる社会の実現を基本理念としており、比較的、住宅地から離れた場所にある福祉施設での生活から地域社会での生活への移行を推進しています。障がい者が地域住民との関わりを持つ機会が増え、自立して生活する場としてのグループホームは、社会的に重要な役割を担っております。
ミサワホームは、千葉県富津市の土地オーナーから、保有する土地の有効活用についての相談を受けました。当社は、のどかな住宅地という立地特性や賃貸需要などを勘案した上で、これまで培ってきた社会福祉に関するノウハウを活かし、障がい者グループホームや高齢者向けシェアハウス、勤務スタッフが住まう建物など複数の異なる住まいを組み合わせて、くつろぎと安心を提供できる新しいコミュニティづくりの提案を行いました。コミュニティは6棟の建物で構成されます。そのうち3棟は障がい者グループホームで、2棟は主にグループホーム利用者の保護者を想定した高齢者向けシェアハウスとしています。厚生労働省の資料によれば、グループホームの利用者は40歳以上が約65%を占める※2ことから、その保護者も高齢であると想定できることと、障がい者の自立を近くで見守りたいというニーズを持つ保護者に対応したものです。残りの1棟は、当グループホームに勤務するスタッフとその家族が入居する建物としており、職住隣接に対応します。
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プランニングについては、くつろぎと楽しさの両立を図る工夫を盛り込みました。障がい者グループホームの入居者は、通常、1棟あたり5名程度が多い中、当グループホームは2〜4名としており、共用部分をはじめ、少人数で落ち着いた雰囲気の中で生活できる空間を提供します。また、敷地の中心にはくつろぎの空間となる中庭や、野菜の成長や収穫する喜びなどを体験できる家庭菜園を設けることにより、コミュニティ内の交流の促進を図ります。さらに、建物間の行き来のしやすさや歩くことの楽しさに配慮した遊歩道を設置するなど、ゆとりのある共用空間を提供します。 当計画は、当社のデザイナー集団であるとともに資産価値の高いコミュニティづくりやまちづくりの提案も行うセンチュリーデザインオフィスが、企画・デザイン監修を担当しています。 ミサワホームは、これまで培って来た社会福祉に関するノウハウを活かして生活に困難を抱えた方達の暮らしやすい提案を行うと同時に、土地の有効活用方法として資産価値の高いコミュニティづくりやまちづくりの提案ができる企業を目指します。 ※1:障がいがある方が、専門スタッフ等の援助を受けながら少人数で共同生活する住宅。 ※2:厚生労働省 障害福祉サービス等報酬改定検討チーム資料(H 26.10.27))より |