MISAWA"

HYBRID ミサワホームの鉄骨住宅

ゴールはない。だから、僕たちにしか出来ない。 セラミックPALCライン長 森部氏

「PALC」の壁をつくりこなす、誇り高き技術者たち。

ハイブリッド住宅のいわば「顔」であり、石灰石や珪石を主原料とするオリジナル外壁「PALC」を製造するラインでは、原料の配合、型への流し込み、厚みならし、脱型、焼きなどの作業が行なわれる。まるで生き物のように気温や湿度、季節によって、一朝一夕に状態を変化させる「PALC」相手に、エンジニアたちは機械の計測値の一歩先を読み、自身の感覚と勘を最大限研ぎ澄ませる。芸術家によるアートな彫刻で知られる「PALC」の外壁だが、この現場で働くひとりひとりがストイックなアーティストのようであり、アスリートのようだ。森部の言葉の端々に、プロとしての意志とプライドがにじむ。

人の手で、機械の一歩先を読む。

「「PALC」は、“スラリー”というセメントに泡を混ぜるのですが、このスラリーと泡の比重が重くなりすぎても軽くなりすぎても、製品として成り立たないんです。上手く出来ないときは、つくった物をすべてその場で破棄して、またつくり直します。気温とか湿度とかによって物の状態も変わるので、明日、今日と同じ事をやっても同じ物は出来ないんです。その日の午前と午後でさえ物が変わってしまうので、四六時中「PALC」を触っている方じゃないと分からないんですよ。それでも、何十年とやっているベテランですら、たまに分からなくなる。それぐらい、シビアな工程です。素材は、気温や湿度によって機械で自動的に計量されるんですけど、どうしても読みきれない微妙な部分があり、最終的に人の手で調整します。あと、たとえば「作業順序は分かっているので、昼からは僕が交代します」ってことも出来ないんですよ。」

ゴールはない。だから、僕たちにしか出来ない。

「型に流し込んだ材料はローラーで転圧(押し伸ばす)して壁の厚みを調整するんですけど、転圧する前に、担当者が指で触って「この固さならローラーにかけられるね」と判断するんです。そこも感覚の世界。見極める方は、1、2人です。この「PALC」の生産ラインは、ちょっと他と違うと思います。もちろん機械化は進んでいますが、陶芸の世界と同様、人の手の感覚も強く求められると思います。感覚の世界だからこそ、ゴールはないんです。だから、どんどん技術を磨いて、どんどん突き詰めていかなきゃいけない。でも、だからこそ僕たちにしか出来ない仕事だとも思うんです。ほとんどの工業化製品は、図面を見て決められた通りに材料を切って組み立てればそれなりの物は出来るけど、「PALC」ってそういうわけにはいかない。「PALC」はハイブリッド住宅の顔ですし、このラインにいる人はみんな誇りを持っていると思います。あまり表には出さないですけど。」

すべては、期待以上の信頼品質。間違いない。

「ハイブリッド住宅は、一見オーバースペックと思えるほどなんですけど、突然の大きな災害に見舞われても、ハイブリッド住宅なら耐えられると思っています。僕は、「家」とは家族が安心して住める場所であることがいちばん大事であり、その住宅生産に関われる人としてお客様が「信頼」できる人でありたい。当たり前のことかもしれませんが、それに尽きると思います。お客様の期待を裏切らない仕事をすることがいちばん大事。高い買い物じゃないですか。何十年もローンを組んで、払い終わりもしないうちに「ここがおかしい、あそこがおかしい」となっては申し訳ない。物をつくってお金をいただいている以上は“プロ”だと思うので、そういった意識を持って仕事にのぞんでいます。」