トップ - 暮らしのプロたち - 小田辺 統一さん

interview

野鳥がやってくる庭を

ウィズガーデン
小田辺 統一さん

緑が茂る庭があると、毎日の暮らしは変わっていく。
五感で四季を楽しみ、身近な自然に親しむ。
さえずりを聞いて、どんな野鳥がやってきたかが分かるようになる。
家族にとって、子どもにとって、豊かな日々が待っている。
そんな庭があることの魅力を、
お庭の専門店「ウィズガーデン」の小田辺さんに聞いた。

  • 写真2

  • 庭を通じて、エコアップ
    私たちは、庭を通じて、植物や生き物の大切さや、つながりを体感できるGDD(グリーン・ドット・デザイン)を提案しています。庭に緑の点が生まれ、まちや地域の緑とつながり、全体のエコアップにつながっていく。そして、野鳥も昆虫も私たちも、みんなが心地よい暮らしを創ることを理想としています。

    高井戸でGDDを実践しています
    東京都の高井戸にある「MISAWA PARK TOKYO」で、GDDを実践しています。野鳥のために実のなる木を植えたり、生物に配慮した植栽や水辺環境、巣箱を整備。約4年で、野鳥や昆虫の生息種数が大幅に増加しました。調査当初には発見されなかったモノサシトンボの生息と産卵も確認。この活動は、ワークショップとして地域の小学生に開いていて、子どもたちが緑や生き物を見ることの楽しさや驚きを、自ら発見していく貴重な機会となっています。
  • 写真4

  • 庭の楽しみ方が広がっています
    ここ最近、中間領域が重要視されています。住まいの内でも外でもない、デッキやテラスの空間です。たとえば、リビング前の庭にデッキを設置して、植物の香りを感じて、リラックスしながら過ごす。大きな落葉樹を植えれば、夏は木陰が涼風を呼び、冬は落葉後の木々の間から陽光が射し込み、さらに快適な空間に。庭の楽しみ方が広がっています。
  • 写真3

  • 五感で、庭を楽しみましょう
    窓を開けると、庭の緑が身体全体で楽しめる。五感を使って、植物のエネルギーをとり入れる。その心地よさは、かけがえのないものです。新緑や紅葉を目で見て、野鳥のさえずりや、風に揺らぐ葉音に耳を傾ける。花の香りを楽しみ、育てた野菜や実を味わう。土や植物に触れる機会も生まれます。水鉢のような水場や巣箱を設ければ、都心であっても、シジュウカラやコゲラなどが訪れるようになります。

    自然の小さな変化を、暮らしのなかに
    日本には当たり前のように緑がありますが、なんとなく見ているのと、緑を“ちゃんと見る”のは違います。自分たちで庭を手入れしていると、毎日の小さな変化に気づくようになります。「ブルーベリーの実が色づいてきたね」「今日も、シジュウカラが来たね」と話しながら、親子で会話が弾みます。親子で植物図鑑や鳥類図鑑を見ながら、詳しくなるというのも楽しいですね。

    緑育効果もあります
    それに、子どもたちには、小さな変化も見逃さない観察力が身につきます。いろいろな植物や生き物が集う庭と関わり続けることで、自然の営みを知る。テレビや本などではなく、リアルを知ることは、とても大切です。
  • 写真4

  • 住まいに、シンボルツリーを
    住まいを建てる時には、シンボルツリーを植えるといいと思います。毎年、シンボルツリーと子どもの成長を一緒に写真に残しておけば、家族の記録になりますし、家への愛着も強くなります。たとえば、ヤマボウシはおすすめですね。落葉性で四季折々の表情がありますし、6月~7月に花が咲き、実がなるので野鳥などを庭に呼ぶこともできます。

    子どもが育てる木
    子どもが世話する木を植えてあげるのもいいですね。ブルーベリーがおすすめです。比較的育てやすく、実がなれば食べることができるので、収穫の楽しみがあります。今年は去年より酸っぱかったね、去年と何が違ったのだろう?そんな風に気づきを与えてくれます。
  • 写真7

  • 時を経るほどに、愛おしい庭に
    庭は日々の手入れが必要になります。親子で水遣りや草取りなどをしながら、庭を育てていく。子どもが成長していくとともに、庭が豊かになります。また、庭は時間が経つにつれ、気候、風土、歴史、文化が滲み出てきます。その地に適した植物が育ったり、野鳥が周辺の木々の実を落として、その実から木が大きくなったりして、その地ならではの庭になっていきます。そうして家族にとって愛おしい庭になるのです。

    20年後を考えて、庭づくり
    長く暮らしていくなかで、庭の使い方は変化していきます。「今はBBQスペースや子どもの遊び場として利用するが、20年後には菜園にしよう」というように、長期的なスパンでイメージしておくことも大切です。最初からつくり込み過ぎず、時間とともに変わってゆく変化に対応する余白を残しておくことが大切だと思いますね。
  • 写真6

profile

小田辺 統一さん
小田辺 統一さん
環境に配慮した、こだわりのエクステリアを提案するウィズガーデン(株)執行役員。登録ランドスケープアーキテクト。一般住宅のエクステリアから分譲地のまちづくりまで幅広く、快適な住環境や景観の設計に携わる。

関連サイト
庭を楽しむ家 庭づくり・エクステリア
お庭の専門店│ウィズガーデン



住まい実例