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木材調達ガイドライン

生物多様性を保全するため「環境を育む」という考えのもと、木材を調達しています。

画像:外観

木材調達ガイドラインとは

ミサワホームは、住まいを提供する企業として、木材を調達し、自然の恵みを利用しています。この恵みを絶やさぬよう、「環境を育む」という考えのもとに、これからも木材の責任ある調達が必要と考え、生物多様性を保全するための木材調達ガイドラインをまとめました。

木材の調達方針

生物多様性とは、生態系、種、遺伝子などすべて含めて、地球上の生物の多様さと自然の営みの豊かさを表した言葉です。私たちの暮らしは、生物多様性の恩恵によって支えられています。ミサワホームは、森林資源の恩恵を受けている企業として、木材の責任ある調達を行うことを約束し、木材の調達方針を策定します。

私たちは次のような木材を調達しません。

1 生態系に悪影響を与える木材

生態系を破壊する伐採、保護価値の高い森林を破壊する伐採が行なわれている木材の使用を排除します。

2 絶滅の恐れがある樹種(絶滅危惧種)を使用した木材

野生動植物保護のために制定されているワシントン条約に基づき絶滅危惧種の使用を排除します。

私たちは次のような木材を積極的に調達します。

1 森林供給源が特定された木材

森林供給源まで遡った出所が特定できる木材を調達します。

Level1

2 伐採権が確認された木材

森林供給源が明らかで、伐採権が確認された木材を調達します。

Level2

3 森林認証を受けた木材

FSC、PEFC、SGEC、LEIまたは同等の森林認証製品を調達します。
上記森林認証を目指す過程にある仕入先から調達します。

Level3

確実なトレーサビリティに向けて

資源採取から現場施工に至るすべての工程で品質管理ができるのは、工業化率の高いプレハブ住宅メーカーであるミサワホームならではのメリットです。森林資源の恩恵を受けているミサワホームは初期工程である資源採取の段階におけるトレーサビリティを確実にすることで、生物多様性の保全と資源の持続可能な利用を目指します。

資源採取から現場施工まで

1. 資源採取

写真:森林認証を受けた区画での伐採 写真:森林認証を受けた区画での伐採

森林認証を受けた区画での伐採

ミサワホームは1995年に北米材から、計画植林・伐採可能な北欧材への切り替えのため、フィンランドに製材工場を建設しました。樹木の生長に合わせ、計画的な間伐を行ない、森と自然を守りながら原木を調達しています。

2. 現地加工 フィンランド工場28.6%

写真:PEFC- CoC 認証のフィンランド工場 写真:工場生産 ミサワホーム工場100%

PEFC- CoC 認証のフィンランド工場

フィンランド工場では、1本の丸太から製材するだけでなく、樹皮を隣接する火力発電所の燃料にするなど、100%の有効利用をしています。これらの取り組みも評価され、フィンランド工場は所在するミッケリ市の2018年企業賞を受賞しました。


環境にやさしく、高品質な木材 ミサワホームフィンランド

3. 工場生産 ミサワホーム工場100%

写真:工場生産 ミサワホーム工場100% 写真:工場生産 ミサワホーム工場100%

ミサワホームの木質系工業化住宅には、強度に優れた木質パネル接着工法を採用しています。その構造体となる木質パネルはすべて、全国に6カ所存在するミサワホーム工場で厳格な品質管理体制のもと、生産されています。

4. 現地施工 ミサワホームディーラー100%

写真:現地施工 ミサワホームディーラー100% 写真:現地施工 ミサワホームディーラー100%

構造体である木質パネルは工場から100%出荷されるため、施工現場で資材を調達することはありません。施工現場では工業化された部材を組み立てるので、天候や作業者の技量に左右される可能性が少なくなります。

木材調達ガイドライン(2010〜2014)実績

木材の調達方針を進めるために、木質系住宅の構造材を対象とし、3段階のレベルで目標を設定しています。2010年度までに木材の供給源を100%特定し、2011年度までに木材の伐採権を100%特定し、2014年度までに認証材(認証過程材を含む)の使用を70%にすることを目標とし行動計画を策定しましたが、木材の供給源と木材の伐採権は2010年度100%を達成し2014年度まで維持しました。認証材の使用については、2011年度に82%となり当初の目標を達成した為、目標値を85%に上方修正し、2014年度85%となり、目標を達成しました。

行動実績

行動実績

調達ランクの推移

調達ランクの推移

地域別木材調達推移

地域別木材調達推移

  • 2010年度評価 PDFダウンロード
  • 2011年度評価 PDFダウンロード
  • 2012年度評価 PDFダウンロード
  • 2013年度評価 PDFダウンロード
  • 2014年度評価 PDFダウンロード

木材調達ガイドライン(2015〜2021)実績

木材の供給源の特定(レベル1)と木材の伐採権の確認(レベル2)の100%維持を達成、認証材の使用(レベル3)については、ロシア材の代替材として国産材(スギ、ヒノキ、カラマツ)を採用し、国産材比率が増えた結果82.6%の実績となりました。

図:Level1  供給源の特定 …森林供給源まで遡ったサプライチェーンを明確にするため仕入先に調査を実施する。Level2  伐採権の確認 …森林供給源の合法性を検証する。Level3  認証材の使用 …森林認証を受けた木材を使用する。ここには 、認証を目指す過程にある木材も含める。※Level3はLevel1、2が前提となる。

調達ランクの推移


調達ランクの推移

地域別木材調達推移


地域別木材調達推移

  • 2015年度評価 PDFダウンロード
  • 2016年度評価 PDFダウンロード
  • 2017年度評価 PDFダウンロード
  • 2018年度評価 PDFダウンロード
  • 2019年度評価 PDFダウンロード
  • 2020年度評価 PDFダウンロード
  • 2021年度評価 PDFダウンロード
  • 2022年度評価 PDFダウンロード
  • 2023年度評価 PDFダウンロード

内装材の現状について

新木材調達ガイドライン策定にあたり、当社に対して木質建材の取引がある主要なサプライヤーを集めて、その必要性を認識しました。今年度は内装材の仕上材を対象に現状把握をサプライヤーの協力を得て行い、確認項目の内容把握の拡大や対象製品の検討に取り組み、サプライヤーの信頼関係を強め、持続可能な資源の利用に努めていきます。

確認・評価

ミサワホームは、WWFジャパンが公開している「林産物調達チェックリスト」を使用し、木材調達の状況を確認しています。チェックリストでは、原産地までの“トレーサビリティ”と“森林管理の適切性”をそれぞれ確認します。

WWFジャパンチェックリスト評価のしくみ

step1トレーサビリティの確認

木材の生産から販売まで、製品の履歴をたどって、原産地となる森林を把握し、出所を明らかにします。

  • 原産国・州レベルまでの特定
  • 管理されている森林までの特定

step2森林管理の適切性の確認

Step1で把握した原産地の森林について、ひとつひとつ“森林管理の適切性”をチェックします。WWFが企業などと検討を重ね作成した12の基準に則して行われます。この基準は、経済・環境・社会の各側面についてバランスのとれた配慮を目指したものです。

基準1 森林管理の持続性
  • 1 保有権、使用権(伐採の合法性確認)
  • 2 森林関連法(伐採以外の森林法の遵守)
  • 3 経済的持続性(持続して森林を管理していくことができるか)
基準2 環境面の持続性
  • 1 環境関連法(環境法の遵守)
  • 2 環境面で保護価値の高い森林を破壊していない
  • 3 環境に配慮した林業の実施
  • 4 自然林を植林や農業に転換しない(植林の場合94年11月以降に転換された森林でない)
  • 5 遺伝子組み換え植林木ではない
基準3 社会面の持続性
  • 1 社会関連法(社会法の遵守)
  • 2 伝統的・市民的権利(地域社会や先住民族の権利の保障)
  • 3 地域社会と労働者(地域社会に対する雇用機会の提供など)
  • 4 社会面で保護価値の高い森林を破壊していない
用語解説
トレーサビリティ
生産・加工・流通から最終消費段階まで、追跡確認ができる状態であること。
PEFC
(Programme for the Endorsement of Forest Certification schemes)
第三者による認証の実施を通して、持続可能な森林管理の促進を目指すことを目的に設立された非営利団体。ミサワホーム・フィンランド工場は加工・流通の「CoC認証」を取得しています。
CoC認証
CoC(Chain of Custody)認証は、森林材を利用した製品(認証製品)に、認証された森林の伐採材が一定基準以上使用されていることを証明する認証制度。認証材とそうでない木材の分別管理ができているかどうかを証明します。
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