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平成18年4月19日

「臨沂三澤木業有限公司」

高強度LVLでJAS認定を取得


○ポプラと“かば”の高強度構造用LVLの製造に成功
○ホルムアルデヒド放散量の最高等級F☆☆☆☆
○生産効率を向上し、外販事業展開も目指す


 ミサワホーム株式会社(代表取締役社長 佐藤 春夫)は、中華人民共和国・山東省の合弁会社「臨沂(リンイ)三澤木業有限公司」において、中国産ポプラを利用した住宅の構造用LVL(単板積層材=Laminated Veneer Lumber)を生産しています。
 同工場は、平成16年3月に構造用LVL生産工場として初めて中国でJAS認定を取得していますが、このたび、ポプラと中国産“かば”を複合したハイブリッドLVLの製造に成功し、JAS追加認定を取得しました。

 ミサワホームでは環境保全を目指し、フィンランド等から計画的に植林された再生林の木材調達を推進しています。
 中国においては1982年から始まった平原緑化政策により、計画的なポプラ植林が進んでいます。当社ではこの年間約6,000万m³という膨大な成長量の木材資源に注目、平成14年に同工場を設立し、中国ポプラを利用した構造用LVLの生産を開始しました。

 今回追加認定を受けた構造用LVLは、ポプラと“かば”を複合したハイブリッドLVLと全て“かば”を用いた高強度LVLの2種類です。

 ハイブリッドLVLはポプラと“かば”(33%使用)を積層した厚さ45ミリの製品です。強度面の性能は、曲げ性能100E 1級(100E‐320F)、水平せん断性能65V‐38Hとなり、従来のポプラだけの製品と比較し強度が約25%向上しています。
 また“かば”だけを用いた高強度LVLは、曲げ性能140E 1級(140E‐450F)、水平せん断性能65V‐55Hと、大きな曲げ応力がかかる部分での使用に適した製品になっています。
 両製品ともホルムアルデヒド放散量は最高区分のF☆☆☆☆です。

 現在製品化されているポプラを用いた構造用LVLは、当社の構造体の部品として半割・正角・方立に使用されていますが、ハイブリッド化により強度をアップすることで、梁等の曲げ部材にも使用部位を拡大していく予定です。
 また、曲げ性能140E 1級(140E‐450F)、水平せん断性能65V‐55Hの高強度LVLは国内での生産メーカーも少なく、外販も有望な市場と捕らえ更なるコストダウンを進め、市場の開拓を図ります。

※ 曲げ性能 :  ○○○E…曲げヤング係数(材料の硬さを表す数値)
  ○○○F…曲げ強さ(材料の強さを表す数値)
水平せん断性能 :  ○○V(H)…LVLの接着面に平行(直行)方向にかかる力に対するせん断強さ

■期待高まるポプラ+かば
 「違法伐採」がグローバルな課題として世界中で注目を浴びる中、ミサワホームは、環境保全を目指し、乱伐が懸念される自然林からの木材調達に替えて、計画的に植林された再生林からの木材調達を推進しています。ミサワホームの工法の要となる木質パネルの芯材には、計画植林・計画伐採が行われているフィンランド材を既に採用しています。そして、更に再生林からの調達をすすめるために注目したのが中国のポプラでした。
 中国では1982年から始まった平原緑化政策により、平原無林地帯でのポプラの植林が進んでいます。毎年1億5,000万本のポプラを植林しており、その成長量は年間約6,000万m³という膨大な木材資源です。中国ポプラは、ニュージーランド松(ラジアータパイン)、南米松とともに、世界三大植林といわれており、他の材料と比較して(1)材の色が白い、(2)節が少ない、(3)成長が早い、(4)加工性に優れている、などの特徴があります。早生樹として品種改良されたポプラは、1年で3.5cm太り、10年後に樹径35cmになったところで伐採されます。
 今回はこのポプラ材に、世界で初めてかばを複合することで強度を大幅に向上、製造コストも他の樹種を使用した同等製品より1割程度の削減が可能になり、環境保全の面からも優れた建築技術の開発につながると考えています。

■会社概要

会社名 臨沂三澤木業有限公司 (JAS認定工場)
英文名 MISAWA HOMES OF LINYI LTD.
JAS認定 平成18年3月17日追加認定取得(J認LVL‐31号S.FC)
所在地 山東省臨沂市(青島から約300km南西の都市、人口1070万人)
資本金 520,000米ドル
生産品目 中国産ポプラ材等を利用したLVL
生産量 12,000m³/年
従業員 250人
主な役員 董事長(会長) 島津宗泰
総経理(社長) 和田淳一

以 上
ミサワホーム株式会社
代表取締役社長 佐藤 春夫


* この件に関するお問い合わせ

ミサワホームホールディングス株式会社

広報部 中村 孝
村山 透

TEL 03-3349-8088(直通)
E-mail : Toru_Murayama@home.misawa.co.jp


※掲載内容は、発表時点のものであり、現在と異なる場合がありますのでご了承ください。
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