2012.12.20
今回は、在来木造住宅の柱材・梁材等における工業化(プレファブリケーション)※1の話です。
かつては職人さんが、ノミを使って木材を仕口加工していました。
10数年前までは、在来木造ではごく当たり前の作業でした。
そもそも仕口加工とは、柱と梁、柱と土台や胴差し等、違う角度に位置する部材を接合するための方法。
昔は職人さんがこの接合部を手で加工していたため、良い在来木造住宅ができるのは職人さんの腕次第とも言われていました。プレハブ住宅メーカーの売り文句に、「工業化住宅は工場での加工率が高く、職人さんのレベルの違いに左右されません」というものがあります。私も入社当時そのように教わりました。
しかし現在は在来木造住宅も工業化が進んでいるのです。
かつて手で加工されていた接合部は、「プレカット※2」といって工場の機械で対応できるようになりました。現在ではより強固な金物接合もだんだん増えており、MJ Woodでも採用しております。
工場の機械の精度も上がり、徐々に工場での仕口作業(プレハブ化)が進み、現在、プレカット材を利用した木造軸組工法住宅の割合は全国で84%(平成19年度資料)、東阪名で95%を超えるともいわれるほどになりました。(※工場内で一部職人さんによる手加工もあり)
つまり、在来木造でも「構造体はプレカット加工された工業化住宅」ということができます。
MJ Woodもこのような工場でプレカット加工された構造体を使い、さらに制震装置MGEO-N等をご用意することで、高品質で安定した住宅を提供しています。
※1 あらかじめ部材を工場で生産・加工し、建築現場で加工を行わず組み立てる建築工法
※2 あらかじめカットされたという意味