コート・ダジュールとマントン(フランス)10Vol. ミサワホーム総合研究所一級建築士、土地区画整理士、インテリアコーディネイター世界各地の伝統的建築とその集落を訪れ、多くのインスピレーションを受ける。現在は住宅地の計画や景観デザインのコンサルティングを通して、将来にわたり豊かで快適な暮らしと魅力あるまちなみ景観の創造に取り組む。大谷宗之スペインフランスドイツポーランドチェコスロバキアオーストリアスイスサンマリノイタリアスロベニアクロアチアハンガリーセルビアコソボモンテネグロアルバニア北マケギラトビリトアニアロシアフィンランドスウェーデンノルウェーデンマークポルトガルマルタエストニアボスニアヘルツェゴビナリヒテンシュタインオランダイギリスアイルランドアイスランドグリーンランドベルギールクセンブルクアンドラバチカンヨーロッパ01:4,325,500500kmマントン●コート・ダジュールカンヌ● 紺碧の地中海から、空へ向かって斜面を駆け上るハチミツ色の建物と緑が織りなすパッチワーク。その稜線から切り取られるように延びる海岸線。ここはフランスの南端“プロヴァンスの宝石”と称されるコート・ダジュール。 カンヌ、ニース、モナコを擁する夢のリゾートは、300年ほど前、貴族の冬の保養地として始まり、20世紀はじめに世界の富豪、知識人、芸術家などセレブリティの隠れ家となります。 古来“リヴィエラ”と呼ばれていた地は、この頃より、カンヌを舞台とする小説の表題“青の海岸”の愛称で親しまれるようになりました。 アンリ・マティス、ジャン・コクトー、ル・コルビュジエが晩年を過ごしたこの地には、多くの遺作がちりばめられています。こうした華やかなイメージで彩られていますが、マントンには古くから続く港町としての庶民的な暮らしが今も残っていて、広場から延びる路地の階段に、折り重なるように佇むアパルトマンには、なんともほっとする情景があります。C-02
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