ミサワオーナーズマガジン2023秋冬号(マンション版)
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5ガラス破り住宅が対象の侵入窃盗の数は平成16年以降、年々減っているとはいうものの、令和4年は1万6524件で、一日当たり約43件もの住宅が被害に遭っています。しかも最近は宅配業者を装ったり、窓ガラスを破壊して住宅に押し入るなど、悪質な手口による侵入強盗事件が連続して発生して2おり、決して安心はできません。住宅侵入窃盗の多くが留守宅を狙う空き巣です。空き巣はあらかじめどの家に忍び込むか、住宅街を歩きまわって下見をしています。インターフォンを押して応答があるかどうか、夜間に照明がついているかどうかなどを確認して、留守になりやすい時間帯を把握しているのです。空き巣にとって都合が良いのは、「忍び込みやすい」「逃げやすい」「人目に付きづらい」といった環境です。特に留守がちで、2見通しが悪く、窓の多い家は狙われやすいことがわかっています。住宅の侵入口でいちばん多いのは「窓」。しかも鍵の「無締り」が最多の手口です。窓のクレセント錠が閉まっているかどうかは、外から見ればすぐにわかります。ましてや窓を開けて換気をしたまま出かけるのはもってのほか。こうした家ほど空き巣にとって好都合なことはありません。ゴミ出しや近所へ回覧板を回しに行くといった短時間の外出でも、玄関ドアはもちろんのこと、窓も必ず施錠する習慣を身に1つけましょう。次いで多いのが「ガラス破り」。ドライバーやバールで窓ガラスを破り、手を差し込んでクレセント錠を外して侵入します。補助錠などで対策をしましょう。玄関ドアの防犯も重要です。古い住宅などで使われているピンシリンダー錠などは比較的容易に解錠されてしまうので、鍵の交換も検討したいもの。ドア鍵を植木鉢の下やポストに隠して外出するのも厳禁です。侵入者はしっかりと見ています。住まいの防犯対策に効果的なのは、    1 444553に身を隠しやすい場所や破りやすい窓「侵入が難しい」と思わせること。警察庁によれば、侵入窃盗の約7割は、侵入に5分以上かかると断念し、10分2以上に達するとほとんどが諦めるそうです。侵入に5分以上耐えることができれば、「この家は面倒だ」と判断して退散するわけです。侵入者が犯行時を無くすなど、住まいを見直し、防犯対策をしたいものです。空き巣は下見をして狙いを定めている!手口がわかれば防犯対策の手がかりにC-05合かぎ3.1%その他の施錠開けドア錠破り2.2%ガラス破り30.7%3階建以下(総数2,866件)51.5%4階建以上(総数1,587件)40.6%合かぎ総数12,071件(令和4年)出典:警察庁「住まいる防犯110番」無締り出典: (財)都市防犯研究センター「JUSRIリポート」総数16,524件出典:警察庁「令和4年の刑法犯に   関する統計資料」◦空き巣以外に忍び込みも多発! (住宅対象)3◦犯行は5分以内!(侵入をあきらめる時間)侵入手口で最も多いのは鍵の無締り、つまり住民側の不注意です。鍵のかけ忘れは禁物。少しの時間の外出であっても、窓や玄関をしっかり施錠しておくことを心がけましょう。◦共同住宅の侵入手段(トップ3/その他・不明を除く) 侵入窃盗は「空き巣」が全体の6割を超え、就寝時に侵入する「忍び込み」、在宅中に侵入する「居空き」も3割と多発しています。侵入窃盗はガラス破りやドア破り、施錠破りに5分以上かかると判断した場合、犯行を断念することが多いとされます。◦戸建住宅は施錠していないと狙われる!戸外し0.6%その他4.4%不明6.4%無締り51.2%18.0%11.8%11.3%23.5%居空き5.3%2分以内17.1%10分以上8.6%5分を越え10分以内22.9%その他5.6%忍び込み25.2%空き巣63.9%2分を越え5分以内51.4%1.5%住まいと家族を守る「防犯対策」侵入窃盗の手口を知ろう

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