ミサワオーナーズマガジン2024秋冬号(戸建版)
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●進み始めたマルチステージ化  2016年に『LIFEFT(ライフ・シフト)︲100年時代の人生戦略』※が出版されて以来、「人生100年時代」が社会の一つのキーワードになっています。それまでの人生を80年とすると、最初の「仕事」をし、定年で「引退」してから20年ほど生きるというのが一般的なライフステージでした。ところが、人生100年で引退後の時間が延びると、人生設計も変わらざるを得ないと『LIFEでは述べられています。仕事を複数持つ、働きながら学び直すなど「仕事」や「教育」の在り方が変貌し、「引退」後も働いたり学んだり、複数の活動が並行して行われるマルチステージ化が進むといわれています。 このようにライフステージに変化が起こると、住まいも変わらざるを得ません。人生80年時代は、住まいは核家族のための「住む」ことに特化した専用住宅でした。21世紀に入ると多拠点生活を意味するマルチハビテーション時代が来るといわれていましたが、コロナ禍を経てようやく実現しているように感じます。テレワークが浸透したことで多拠点生活SHISHIFT』M-04大村哲弥 (おおむら・てつや)一級建築士。不動産・建築・住宅に関するコンセプト開発・商品企画・デザインなどを手がける有限会社プロジェ代表。※リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット著/東洋経済新報社長い人生を豊かに暮らすために、住まいは大きな役割を担っています。人生が100年と長きにわたると、当然ライフステージにも変化が起こります。住宅や不動産のマーケティングに詳しい大村哲弥さんに伺いました。それに伴い、住まいの役割はどう変わっていくのか、20年は学校で「教育」を受け、40年特集住まいを“武器”に人生を豊かに

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