ミサワオーナーズマガジン2025春夏号(戸建版)
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食器を使用している学校もあるんですよ。●「好き」を見つける楽しさ木には見た目のほかに、手触りや香りなど五感に働きかけて心身に好影響を与える効果や、断熱や調湿といったすぐれた性能があります。種類も多彩で色や香りが異なります。香りが好きならアロマオイル、手触りが好きなら食器や家具類など、好きな特徴を見つけ、生活に取り入れるのもいいでしょう。木の産地やモノづくりに興味を持つことで、木製品の背後にあるストーリーを感じることもできます。無理なく楽しんで自分なりの「ウッドチェンジ」を見つけてください。豊かな森を守るために日本には豊富な森林があり、CO2の吸収による地球温暖化防止や地盤保持による土砂災害の防止、生物の多様性や林業の活性化にも寄与しています。また、木造建築や木製家具は、材料の調達から製造段階でCO2などの排出量が相対的に少ないことも特長です。森林がこうした役割を果たすためには「伐って、使って、植えて、育てる」という循環が重要で、暮らしの中に木を取り入れたり、建築物に木材を利用するなどの「ウッドチェンジ」が求められています。昨今では、子どもの頃から木の文化への理解を深める「木育」も行われ、給食で木製●M-04萬羽郁子(ばんば・いくこ)木材を使うことは、「伐って、使って、植えて、育てる」という森林の持続的なサイクルの一部。そのためにも、木材を適切に利用していくことが重要です。温室効果ガス排出量東京学芸大学教育学部准教授。奈良女子大学大学院人間文化研究科博士後期課程修了後、近畿大学医学部助教、東京学芸大学教育学部講師を経て、2019年4月より現職。家庭科教員養成課程で住居学を担当し、におい・香りを中心に室内環境と健康・快適性の関係について研究している。CO2CO2CO2-CO2-CO2森林を構成している樹木は、光合成により大気中のCO2を吸収し、炭素として蓄えることで成長するとともに酸素を放出。地球温暖化の防止に貢献しています。-CO2CO2温室効果ガス吸収量ニュートラル建築物に木材を使うことにより持続可能な社会へシフトしようとする「ウッドチェンジ」の取り組みが注目されています。古来より「木の文化」を育んできた日本。木を暮らしに取り入れたり東京学芸大学教育学部の萬羽郁子准教授にお話をうかがいました。特集□□□□□□□□□□□□□□□□□

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