当社が教育に力を入れる理由
「社員は財産」の思いを貫き、強化するため
ミサワホームには「人を大切にする」という思いがあります。「人材」を「人財」と表記するのも、そのためです。私たち教育担当者は、社員の採用から教育、定着化までを一気通貫で取り組み、その成長にずっと寄り添っていきます。若手社員が「いつでも相談できる人がいる」「安心して働ける環境がある」と実感できれば、「自分でもできるんだ」という自己肯定感も高まり、さらなる成長につながります。そんな好循環を、私たち教育担当者が支えていきたいと考えています。
ポートフォリオ多様化に対応するため
ミサワホームでは、まちづくり事業や海外事業など、新規事業への挑戦が始まっています。また、未来志向のまちづくりを目指す新会社「プライムライフテクノロジーズ」のもと、新たな連携による取り組みもスタートしました。そうした会社全体のポートフォリオ多様化をさらに推進するためには、新たな領域にチャレンジできる人財が必要です。そこで、人財開発部では、若手層に必要な専門スキルやノウハウを習得してもらうための研修プログラムを整備しています。
ミサワホームのDNAを継承するため
ミサワホームは住まいづくりから始まった会社ですから、「人を大切に思うこと」「長くおつきあいすること」を何より大事にします。これこそ当社のDNAであり、今後のポートフォリオがどのように多様化しても、この根本は変わりません。新しく入社してくれた仲間には当社の哲学や歴史を伝えつつ、みんなが同じ方向に向かって進んでいくための共通認識を、教育研修の場で醸成していきます。
若手は「30歳プロ」を目指す
ミサワホームでは、入社後8年間=30歳までに若手を「仕事のプロ」にしようというミッションを掲げ、若手層に手厚い研修を行っています。当社が定義するプロとは『高い巻き込み力と問題解決力を駆使して、いかなる部門においても成果を発揮する人財』のことです。平たく言えば、人を巻き込んで、どんな場所でも活躍できる人がプロです。問題解決とは、PDCAサイクルに基づいた効果的・効率的な仕事の進め方であり、これを習得することで「属人的で暗黙知的な仕事の進め方」から、「汎用的で形式知的な仕事の進め方」に進化させることができます。当社では「問題解決」を共通言語化して「仕事のプロ」を育てるとともに、チームを引っ張るリーダーを養成していきます。

階層別教育と専門別教育の骨子・位置づけ

内定者から経営層まで、一貫した教育制度
一般に、社員教育は入社してから始まるというイメージだと思いますが、当社では、入社前の内定期間から始まります。さらに、入社した後の研修体系も充実しており、若手層、女性向け、管理職向けに、将来の経営層養成まで見据えて一貫した教育を実施しています。
内定者教育
30歳までに「仕事のプロ」を育てるための第一段階として「内定者教育」があります。内定者の皆さんには2つの課題に取り組んでもらいます。
1つ目が、「宅地建物取引士」と「二級建築士」の資格を取得してもらうこと。その通学費用等を会社が補助します。
2つ目は、建築物や美術品に触れてもらうこと。内定者自身が興味ある建築物や美術館等に行き、レポートを提出するという課題です。目的は感性を磨いてもらうため。そして、住宅をもっと好きになってもらうため。会社が費用を一部補助し、どこに行くかは自由。映画、能、寄席、何でもオーケーです。上野動物園に行った人もいました。
新入社員導入研修
入社後、新入社員の導入研修を2ヵ月間行います。ミサワホームグループの新入社員約200名が一同に会し、5日間泊まり込みの研修も含まれます。一般に新人研修は2週間〜1ヵ月ですが、当社では本配属前に同期の絆をつくることが大事と考え、また社会人としての基本を学ぶにも2ヵ月は必要と考えた上でのプログラムです。また、総合コースと技術コースの新入社員が一緒に研修を受けることで、同期間の絆を強固にし、お互いの仕事に対する理解を深めてほしいという狙いも込めています。

新入社員の木質パネル組立実習
研修は、ものづくり実習、展示場接客実習、仕事成果発表会、技術コンペなど、特色あるメニューを揃えています。特に、ものづくり実習では、名古屋工場で実際のパネルを使って住宅を組み立てるという体験実習を行います。実習生からは「自社の商品に誇りを持てた」「接客時の説得力が増す」といった声が上がるなど、人気のあるプログラムになっています。
本社実習
本社実習期間は、総合コースが6〜9月末までの約4ヵ月間、技術コースが7〜10月末までの約4ヵ月間行われます。本社の各部署に一人ずつ新入社員を配置し、そこで業務を学びながら、都度フォロー研修を受けてもらいます。こうした本社での実習を経験することで、「ミサワホームにはこんな部署や仕事があるんだ」と本社組織や部門についての理解が深まり、将来的にやってみたいことなど、今後のキャリアプランを描く際のガイドにもなります。
階層別研修
導入研修、本社実習を経て本配属となった後は、2年目、3年目、5年目、7年目と、定期的に同期が集まっての集合研修(1〜2日間)を実施。8年間で4回、かなり密度の高いレイヤーできめ細かな階層別研修を行います。研修終了後には懇親会を設け、同期の交流を図ってもらう場を提供します。
また、入社時から年ごとに自分の成長を振り返り、新たな気づきを得ることで、さらなる成長の糧にしてもらう場を提供していきます。
女性向け研修
ミサワホームでは、女性活躍の推進という観点から、入社2年目に女性キャリア基礎研修を、4年目に女性キャリア研修を実施しています。出産や育児など女性ならではのキャリアやライフイベントに関することを中心に、ハラスメント対応などについても、女性のプロフェッショナル講師による研修を開催。女性だけが集まる場で、実際にあった事例などについて話し合い、ロープレなどで実践的な対応法を学びます。

メイクアップ研修時の事務局説明
「結婚・出産したら辞めなきゃいけないのかな」といった不安を払拭し、「これから自分がどう歩んでいきたいか」「いかに目的を持って働き続けられるか」など、自分らしいキャリアプランを描いていけるよう、きめ細かなサポートを行います。
一緒に働きたいのは、こんな人!
ミサワホームが求める人財像は、「チャレンジ、素直、情熱」という3本柱ですが、その上で、私たちが一緒に働きたいと思うのは「何ごとも自分の頭で考え、行動に移せる人」です。自分事に捉えられる人は主体的で、つねに積極的にチャレンジでき、問題から逃げずに解決に取り組むことができます。そういう人は成長が速いですし、会社から求められる存在「仕事のプロ」になると思います。
当社には「個性を伸ばす環境」や「挑戦する風土」が脈々と受け継がれているので、自分の個性や強みを活かして、チャレンジしてほしいと思います。会社とともに成長したい、会社に貢献したいという熱い想いのある人は、私も教育担当としてとことんバックアップしたいと思います。

2019年度入社新入社員一同と研修事務局