◆空気中の水分が冷やされて水滴に
結露は日常生活でよく見かける現象です。例えば、よく冷えた水をグラスに注ぐと、グラスの外側に水滴がつき、曇ってきます。また、冬にバスや電車に乗ると、乗客が増えるにしたがって窓ガラスに水滴が付着し、外の景色が見えにくくなります。これらが結露によるものです。温かい空気中に含まれる水分が、冷たいものの表面に触れることにより水滴となって現れる現象です。住まいでは、表面の温度が低くなりやすい窓面や、暖房しても暖かくなりにくい押し入れの中、タンスの後の壁面などにおこりやすく、そのまま放っておくとカビが生えたり建物を傷める原因にもなります。また、樹脂サッシやアルプラサッシの窓では、サッシ自体は結露しにくいものの、気密性が向上する分、結露に対するいっそうの配慮が求められます。では、どのようにすれば結露を止められるのでしょうか。
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◆水分を出さない暖房器具を選ぶ
暖房器具には、燃焼ガスを室内に放出してしまう開放型と、燃焼ガスを屋外に排出する密閉型の2タイプがあります。この燃焼ガスには大量の水蒸気が含まれ、結露の原因となるので、できれば開放型の暖房器具は置かないようにしましょう。例えば、開放型の石油ファンヒーターで1 の灯油を消費して暖房すると、暖気とともにほぼ1 位の水分を室内に放出します。また、都市ガスやプロパンガスを燃料とした場合でも、同様に大量の水蒸気を発生します。さらにストーブの上に湯沸かしを置くようであれば、水蒸気の量はますます増え、壁のビニールクロスがぬれるほどの結露が生じかねません。水蒸気は目に見えないので気づきにくいものですが、結露のいちばんの原因であることを心得てください。
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◆洗濯物は屋外に干す
洗濯物が乾く時に放出される水分も結露の原因となるので、できるだけ屋外に干したいものです。乾燥機を使う場合や室内に干す場合は、換気扇を回したり窓を開けて水蒸気を屋外に放出してください。
◆加湿器を使いすぎない
加湿器からは水蒸気が出るので、市販の加湿器を使う場合は湿度の上がりすぎに注意しましょう。湿度は40〜50%が一般的です。もし部屋の中の空気が乾燥しているように感じられたら、温度もチェックしてください。部屋の温度が高すぎると乾燥感があるので、適度に暖房を調整します。また、タバコの煙やホコリなどで空気が汚れている場合も乾燥を感じやすくなるので、窓を開けて新鮮な空気と入れ換えてください。
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