◆家具に小さな穴をあける虫
家具や天井などの化粧材の表面に小さな穴をあけて木の粉を落とします。これはヒラタキクイムシ、通称”ラワン虫”によるものです。ラワン虫は木材の導管内に産卵します。これが幼虫となって10カ月近く木材を蝕み、サナギを経て春に羽化します。そのときに木材の表面に小さな穴をあけ、外に脱出します。成虫は体長2.2〜7.0mm、体色は黄褐色、褐色、赤褐色で、全身が金色または黄褐色の微毛で覆われています。
◆駆除は殺虫剤で
木の粉を見つけたら、穴を探し、市販のキクイ虫用の殺虫剤を根気よく注入しましょう。4〜5日は続ける必要があります。
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◆ときに食害を及ぼす虫
静かな夜に耳を澄ますと、お茶をたてるような音を出すのでチャタテムシの名があります。薄茶色の約1mmほどの虫で、形や大きさはダニに似ています。人を刺したりする害はありませんが、食糧を食い荒らすことがあります。この虫が好んで食べるものには、麺類、インスタントラーメン、カツオブシ、カビなどです。住みかは、家具、押し入れ、キッチン、畳のすき間、書籍の間などで、直射日光をきらい、温度、湿度の高い梅雨時から夏に大発生することがあります。
◆チャタテムシの駆除方法
家の中を風通しよく、日光がよくあたるよう工夫し、つねに乾燥するようにします。食糧は密閉容器や乾燥した戸棚に保管します。家の中のいたる所にいる虫なので、くん煙式の殺虫剤による方法が最も有効です。20日間くらいたってもう1度くん煙するとより効果が上がります。
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◆不快感や悪臭の元に
大型のクロゴキブリと小型のチャバネゴキブリがいます。ともに雑食性で、食品、キッチンの食物くず、本の表装から糞便にいたるまで、ほとんどあらゆるものを食べます。昼間は割れ目や物陰のすき間にひそみ、夜間に出てきて活動します。不快感、悪臭のほか、病原菌を運んだり、食品や書籍などを食い荒らすことがあります。
◆ゴキブリの駆除方法
駆除は、キッチンなどのエサ場を中心に行います。日頃の整理整頓が大切で、夕食後は流しの掃除、水切りの生ゴミなどの始末を行い、エサになるものをなくすようにします。殺虫剤は、噴霧した後でも効果の残るスプレー式殺虫剤を使用します。毒エサも効果的です。ホウ酸を小麦粉などとこね混ぜて団子にしたホウ酸団子が家庭でよく用いられ、類似の毒エサも市販されています。ゴキブリはホウ酸で消化器障害をおこし、徐々に衰弱して2週間から1カ月ほどで死んでしまいます。ゴキブリ駆除用の粘着シートトラップは補助的に利用するとよいでしょう。
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