ミサワオーナーズマガジン 2018 Autumn&Winter
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M-05「家事の目的は『がんばる』ことではなく、家族が健康で快適に暮らせるわが家を保つことですよね」と本間さん。「それさえ満たせれば、家事の手間は省けるだけ省いてもいいのでは?」と微笑みます。「プロセスを見直し、整理し、時間と労力を省く。結果が残せれば、プロセスは削っても問題はないのです。家事は手をかけないと『手を抜いている』と思われがちですが、『手間を省く』ことで家事の負担を軽減し、その分を自分らしく暮らすことにつなげていく。知的家事とは、そんな豊かさをめざしています」 知的家事のポイントは、「家事が流れるように進むこと。『流れ』をつくるには、モノの配置を考え、流れをルール化し、家事が生まれにくい部屋づくりをすることですね」と本間さん。また、「上手にモノを減らすこともコツのひとつ」と語ります。そのためにも、家事の課題を整理して、解決策を試してみることが大切になります。「もしかしたら、リフォームでしか解決できない場合もあるでしょう。その際も、家事の課題と解決策を考えておくと、何がどんなふうに必要かがわかって、納得できるリフォームが叶いますよ」 手間を省いて流れをつくることは、将来のリフォームにも通じているようです。知的家事プロデューサーご自身が仕事と家事の両立に苦労した経験を持つ本間さんは、「家事に流れをつくる」というムダな時間と労力を省く「知的家事」を考案。3つのポイントをもとに、家事を楽にする暮らしづくりを教えていただきました。上手にモノを減らすたとえば、ハサミは文房具置き場に置くものだと思っていませんか? モノは、使うシーンや目的を意識して配置を決めることが大事。流れよくモノを配置できれば、「わざわざ用意する」「あちこち探す」といったムダな手間を省くことができます。1Point朝の家事の手順、掃除の手順、調味料やストック品の管理方法など、ふだん何度も繰り返す家事にルールを設けてみましょう。効率よく、きちんとこなせる手順をルール化しておくと、迷うことなく「最も効率的な家事」をする習慣が身につきます。2Point予防とは、家事が生まれにくい部屋にするということ。家事の手間は、モノの置き方やしまい方次第で増減します。汚れる面積を少なくして掃除量を減らす、服をハンガーで収納して畳む手間を省くなど、家事が生まれにくい部屋づくりも大切です。3Point全部出す「引き出し1段」など15分程度で終わるような範囲を決めて、床にすべて出しましょう。そこにどんなモノがあるのかが、一目でわかります。Step 1ほんま・あさこ 不動産会社の企画営業、フードプランニング会社のチーフディレクターを経て独立。ムダな時間と労力を省く「知的家事」を考案し、主婦の悩みを解決。家事家電や住設備のAI化など最新技術を生活に融合させ、より豊かな暮らしを提案する。分ける出したモノを種類別に分け、何をどのぐらい所有しているのかを確認。同じモノを多数所有しているなど、アンバランスな状態に気づけます。Step 2判断する「必要なモノ」「不要なモノ」「移動するモノ」「迷うモノ」に分けます。要・不要は、「1年以内に使ったか」を基準に判断します。Step 3

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