M-04特集新しい日常を健やかに生きる新型コロナウイルス感染症から身を守るために今、私たちは「新しい生活様式」が求められています。ライフスタイルの見直しとともに健康への正しい知識を持って自分の身体と向き合い生活習慣を改善する必要があるでしょう。なかでもウィズコロナ時代に大事になるのが「免疫力」を高めること。免疫力が低下するとさまざまな体調不良が起こりやすくなります。ふだんの暮らしのなかで体の免疫力をアップさせるためにはどんなことに気を付ければいいのでしょうか。住まいで取り入れたい設備とあわせて実践したい睡眠、食事、運動、入浴の仕方について医療法人社団康梓会 Y’sサイエンスクリニック広尾統括院長の日比野佐和子先生にアドバイスをいただきました。 私たちの心身の状態は、自律神経のバランスによって支えられています。その自律神経に大きな影響を与えるのが睡眠です。外出を控える生活は新型コロナウイルスの拡散防止には有効ですが、自粛生活で生活リズムが乱れてしまうのがちょっと心配。メリハリのある毎日を心がけて、睡眠の質を落とさないようにしたいものです。 人の体には体内時計があり、夜になると睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンが増えて自然な眠りを誘います。そして朝日を浴びることで体内時計のズレがリセットされ、1日の正しいリズムを刻み始めるのです。メラトニンは抗酸化力が高く、免疫力を高める効果もあるといわれているので、規則正しい生活で分泌を促して良質な睡眠を心がけましょう。深い睡眠を得るには規則正しい生活が大切人の睡眠は、ノンレム(深い眠り)とレム(浅い眠り)を一晩のうちに交互に4~5回繰り返します。レム睡眠では脳が活発に働き、記憶の整理や定着が行われています。一方、ノンレム睡眠では脳が休息した状態になります。ノンレム睡眠とレム睡眠との周期は約90分といわれていますが、人によって、60分から120分と個人差があることがわかってきました。兵庫県生まれ。大阪大学医学部 大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学講座 特任准教授。大阪大学医学部大学院医学系研究科博士課程修了。医学博士。アンチエイジングドクター(日本抗加齢医学会専門医)。内科医、皮膚科医、眼科医。現代医療の立場を踏まえ、欧米のアンチエイジング医学、再生医療、先端医療、中医学、植物療法、アロマセラピーといった幅広い領域に実践的な診療で定評がある。『習慣力で若返る! 40歳からのアンチエイジング事典』(世界文化社)など著書多数。監修:医師・医学博士日比野佐和子先生眠りのサイクルのイメージレム睡眠夜朝ノンレム睡眠ここで起きるとスッキリ覚醒睡眠浅深眠りの深さ約90分 教えてくれたのは
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