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アメリ

©2001-UGC IMAGES-TAPIOCA FILMS-FRANCE
3 CINEMA-MMC INDEPENDENT-Tous droits reserves.

アメリ

あらすじ

人とうまく関係を結べない主人公・アメリは、ある夜、自宅の床下に小さな宝箱を発見する。それは、かつてそこに住んでいた男の子のもの。いまは初老の頃を迎えた持ち主に、そっとそれを届けた彼女は、まわりの人たちの小さな幸せを内緒で仕掛ける喜びに目覚めていく―

監督:ジャン=ピエール・ジュネ
出演:オドレイ・トトゥ、マチュー・カソヴィッツほか
2001年 フランス映画

『アメリ』
DVD販売元:アルバトロス
価格:4935円(税込)

DVD

色彩のマジック

大好きな映画のロケ地に出かけてみたら、実物はどうも現実的で、やはり映画の中の方が魅力的だった…という経験をしたことがある人も少なくないのではないか。

映画『アメリ』の舞台は、パリ・モンマルトル。だが、実際にモンマルトルを訪れても、あの映画の街並みには出会えない。この映画の監督、ジャン=ピエール・ジュネは色彩の魔術師のような人で、『デリカテッセン』や現在公開中の『ミックマック』など、彼の作品には濃淡の濃い、ちょっと黄味がかった独自の色使いがなされ、『アメリ』ではそんな色彩が、ちょっとグロテスクで不思議に愛らしい、独特のお伽話のような雰囲気を醸し出している。
この映画のモンマルトルは、空の色までそんなジュネ・カラーに染められているのだ。映画が大ヒットしたのは、この色彩の魅力も大きいように思う。

だから、もしもアメリのような部屋に住みたいと思ったら、重要なのは「色」だ。
パステルトーンのほとんどない、濃い目の色どおしの絶妙な組み合わせ。
細かなゴールドの模様の入った橙色の壁紙に、枕や絵画など所々にグリーンのちりばめられた寝室。
オレンジと黄味の強いアイボリーの、市松模様の壁が可愛いキッチン(リビングにつながる小窓も素敵だ)。
グリーンのテレビがひときわ目を引くリビング。
普段見慣れた現実世界の色合いを一段濃いめにすると、アメリ・ワールドになるという仕掛け。

この映画が、世の中と上手に関係を結べない女性を主人公にしながらも、その孤独がリアルな悲愴感を帯びず可愛げに映るのは、この、ちょっと非現実的な色彩世界のマジックなのかもしれない。ひとりぼっちだったアメリが、不器用な手触りで少しずつ外の世界に触れていく。そんな彼女のいとおしい一歩ずつをこの部屋がずっと見守っている。

文◎多賀谷浩子(映画ライター)

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