ホームシアターのある家|住宅のミサワホーム|ハウスメーカー

  • ホーム
  • お近くのMISAWA
  • カタログ請求
  • お問い合わせ

自宅で映画をもっと楽しむ

ホームシアターのある家

  • 映画の中の家

映画の中の家トップへ

夏時間の庭

© 2008 MK2 SA - France 3 cinema

夏時間の庭

あらすじ

パリ郊外にある印象派の画家だった叔父のアトリエに、お手伝いさんと二人で暮らす75 歳の母。いまなお美しい彼女のもとに、大人になった3 人の兄弟が孫たちを大勢連れて遊びにくる―。いきもののようにうねりのある映像を生みだすフランスの映画監督、オリヴィエ・アサイヤスが手がけた、人生を慈しむような作品。

監督:オリヴィエ・アサイヤス
出演:ジュリエット・ビノシュ、シャルル・ベルリング、ジェレミー・レニエほか

『夏時間の庭』
発売元:IMAGICA TV
販売元:紀伊國屋書店
¥5,040(税込)

DVD

美しく暮らす家

こんな家に住んでみたいと憧れる人も多いのではないだろうか。舞台は、パリ郊外のヴァルモンドワ。自然な緑がやさしく息をする広大な庭。その中に建つ瀟洒な邸宅。映画『夏時間の庭』は、ワンシーンごとに、美しいものを見る楽しみを味わわせてくれる。

家の主は、ジュリエット・ビノシュ演じる長女を含む三兄弟の母。かつては画家である叔父のアトリエだったこの家を、叔父亡き後、母が引き継ぎ、彼の遺した貴重な美術品コレクションを守ってきた。そんなこの家の庭に、久しぶりに子どもたち一家が集まり、母の誕生日を祝う。きっと何十年も繰り返されてきた風景。一家の他愛のない会話が、ヴァルモンドワのやさしい陽射しのもとに輝く。何気ない夏の時間。後から振り返れば、かけがえのない家族のひととき。

元気だった母が亡くなり、兄弟は母の愛した邸宅と貴重な美術品の行方を考えることになる。叔父への特別な思いを秘めながら、母が守ってきたものを、自分たちも守り受け継ぎたい―そう思いながらも、莫大な相続税がかかるという現実。兄弟は亡き母の思いに触れ、そして思いを馳せる。例え人生が終わっても、受け継がれていく永遠に変わらないものに―。

この映画はオルセー美術館の20周年企画として製作された。そのため、美術館や個人が所有する本物の美術品が、一家の暮らしの中で何気なく使われている。美術館で見れば、どうしても「物」として対面することになるアール・ヌーヴォーの美しい書斎机や飾り棚、花器などの美術品が、生活の中で誰かの手になじみ、いきいきと息をしている美しさ。暮らしの中で命を与えられた家具や食器には、誰かの思いが映され、豊かな物語が息づいている。形はなくても、永遠に生き続けるもの。そんな美しさに胸がいっぱいになる作品。

文◎多賀谷浩子(映画ライター)

copyright(C)MISAWA HOMES CO.,LTD. All Rights Reserved.
住まいの映画ベスト50!アンケート結果