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八月の鯨

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八月の鯨

あらすじ

2013年、全国の映画館でリバイバル上映中の1987年のイギリス映画。ハリウッドの往年の大スター、リリアン・ギッシュとベティ・デイヴィスが、当時91歳、79歳で主人公の姉妹を演じ、ハリウッドの名優たちが脇を固めている。監督はイギリスの名匠、リンゼイ・アンダーソン。人生の美しさを感じさせる、珠玉の名作。

『八月の鯨』
監督:リンゼイ・アンダーソン
出演:リリアン・ギッシュ、ベティ・デイヴィス、ヴィンセント・プライスほか

『八月の鯨』
提供:ツイン
販売元:パラマウント ジャパン 1,500円(税込)

DVD

小さな島のサマーハウス

舞台は、アメリカ・メイン州の小さな島に建つ海沿いのサマーハウス。窓越しにきらきらと輝く青い海を見ながら、二人の一日ははじまる。二人というのは、歳を重ねた姉妹、リビーとセーラ。共に伴侶を亡くし、この家で一緒に暮らす二人の、夏の終りの一日の出来事がていねいに描かれている。

とりたてて大きな出来事が起こるわけではない。けれど、見終わったあと胸が熱くなるのは、よくある何気ない一日が、長い歳月を生きてきた二人の一生を凝縮しているからなのだろう。気心知れた昔からの友人たちが訪ねてきて、他愛のない話で笑い合ったり、亡き夫との思い出を振り返ったり、些細なことでぶつかっても、一番近くで互いを見てきた姉妹が傍にいる。「ライフ・イズ・ビューティフル」というけれど、人生を振り返った時にそう思わせるのは、何か大きな出来事というよりも、ごく身近な人たちとのそんな日々のつながりなのかもしれない。ちょっとしたことに胸をときめかせたり、何でもないことで笑いが生まれたり…。そんな瞬間が詰まっていて、胸がいっぱいになる。

大切な友人、姉妹、夫…結婚記念日に夫の思い出の花を飾り、一張羅のドレスを着るセーラの気持ちが素敵だ。それは、セーラとリビーが正装して、客人をディナーに招く場面も同じ。年齢を重ねても凛としたところを失わない二人のていねいな暮らしぶりが、整然と食器の並ぶぬくもり漂うキッチンや、昔ながらのチェスボードなど、長年使い込んだ大切なものが置かれたリビング…あたたかな木の家の所どころに感じられて、二人の人生を思わせる。

何より素敵なのは、二人が少女の頃のきもちを今も持ち続けていること。それを伝えるラストシーンの余韻が、いつまでも胸に響く。

文◎多賀谷浩子(映画ライター)

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