不動産情報ライブラリ(国土交通省)の使い方|取引価格・成約価格・地価・ハザードを無料で調べる
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「土地はいくらくらいなのか」「この地域で最近いくらで取引されたのか」「そもそも水害や土砂災害のリスクはあるのか」——家や土地を売る前に知っておきたいこうした情報を、ひとつの地図の上でまとめて確認できるのが、国土交通省が運営する「不動産情報ライブラリ」です。
本記事では、初めて使う方に向けて、何が見られるのか、どう検索するのか、似た公的サイトである「レインズ・マーケット・インフォメーション」とどう使い分けるのかを、手順にそって解説します。相場を調べる方法の全体像は「不動産の売却相場・査定の調べ方|自分で相場を調べる5つの方法」をご覧ください。
この記事の結論(先に要点)
- 不動産情報ライブラリは国土交通省のサイト。無料・登録不要で、価格情報と防災・都市計画情報を地図上で見られる
- 価格情報は「取引価格情報」(購入者アンケート)と「成約価格情報」(レインズ由来)の2種類。土地のみの取引も調べられる
- 地価公示(毎年3月)・都道府県地価調査(毎年9月)で、土地の公的な価格水準がわかる
- 洪水・土砂災害・津波などのハザード情報も同じ画面で確認できる。売却時に不動産会社から買主へ伝わる情報を先に把握できる
- 取引価格は四半期ごとに追加され、反映まで数か月の時間差がある。直近の市況は査定で補う
この記事でわかること(目次)
1. 不動産情報ライブラリとは:国交省が公開する「不動産の地図帳」
不動産情報ライブラリは、国土交通省が運営するウェブサイトで、不動産の取引価格、地価公示などの価格情報に加え、防災情報、都市計画情報、周辺施設の情報を、地図上にまとめて表示できるのが最大の特徴です。以前は「土地総合情報システム」として提供されていた取引価格や地価の検索機能を引き継ぎ、ハザードマップや用途地域などの情報を重ねて見られるようになりました。
利用は無料で、登録も不要です(公式サイト:不動産情報ライブラリ)。パソコンでもスマートフォンでも使えます。データをプログラムで取得するためのAPIも公開されていますが、一般の方が相場を調べる目的であれば、地図画面と検索画面だけで十分です。
2. 見られる情報の全体像
サイトで確認できる情報は、大きく「価格」「土地の条件」「周辺環境」の3つに分けられます。
| 分類 | 見られる情報 | 売却でどう役立つか |
|---|---|---|
| 価格 | 不動産取引価格情報、成約価格情報、地価公示、都道府県地価調査 | 相場の目安、土地の公的な価格水準 |
| 土地の条件 | 用途地域・防火地域などの都市計画情報 | 建て替えや用途の制約を把握できる |
| 防災 | 洪水・土砂災害・津波・高潮の浸水想定、指定緊急避難場所、災害履歴 | 買主への説明にかかわるリスクを事前に把握 |
| 周辺環境 | 学校・医療機関などの周辺施設、駅の利用者数 | 物件の強み・弱みを客観的に見られる |
「価格を調べるつもりで開いたら、ハザード情報まで見られた」という使い方ができるのが、このサイトのよいところです。
3. 価格情報の2種類:「取引価格情報」と「成約価格情報」
価格情報には出所の異なる2種類があり、違いを知っておくと読み方が変わります。本記事で「成約価格」という場合は、レインズ由来のデータを指します。
| 不動産取引価格情報 | 成約価格情報 | |
|---|---|---|
| 出所 | 国土交通省が不動産を購入した方に送る「不動産取引価格アンケート」の回答 | 指定流通機構(レインズ)に登録された物件の成約事例 |
| 対象 | 土地、土地と建物、中古マンションなど幅広い | マンション・戸建住宅が中心 |
| 特徴 | 不動産会社を通さない取引も含まれうる。回答があった取引のみ | 不動産会社が仲介した取引の成約価格 |
| 読むときの注意 | すべての取引が載っているわけではない | 個別の取引が特定されないよう幅のある表示 |
どちらも「実際に取引された価格」である点が、ポータルサイトの売り出し価格(希望価格)と決定的に違います。土地のみの売却を考えている方は、成約価格情報が戸建・マンション中心のため、取引価格情報と地価公示を組み合わせるのが基本になります。
4. 使い方:地図から自宅周辺の価格を調べる5ステップ
ステップ1:トップページから「地図表示」を開く
トップページには「地図から探したい方へ」「地域から探したい方へ」「データの検索・ダウンロード」といった入口があります。初めての方は地図表示が直感的です。
ステップ2:住所で自宅周辺に移動する
地図画面で住所を入力するか、地図を動かして自宅周辺を表示します。
ステップ3:表示する情報を選ぶ
画面のメニューから「不動産価格(取引価格・成約価格)情報」を選ぶと、取引があった地点が地図上に表示されます。物件の種類(土地、土地と建物、マンションなど)や取引時期で絞り込みができます。
ステップ4:地点をクリックして内容を見る
表示された地点をクリックすると、取引価格、面積、建物の構造・築年、最寄り駅からの距離、取引時期などの詳細が表示されます。自宅と条件が近い事例をいくつか選び、面積あたりの単価に直して比べましょう。
ステップ5:一覧やダウンロードで整理する
事例が多いときは「データの検索・ダウンロード」から条件を指定して一覧を取得し、表計算ソフトで並べ替えると、相場のレンジがつかみやすくなります。
5. 地価公示・都道府県地価調査で土地の水準を確認する
取引事例が少ない地域では、公的な地価の指標が役立ちます。
- 地価公示:国土交通省の土地鑑定委員会が、毎年1月1日時点の標準的な土地の価格を判定し、3月に公表するもの。
- 都道府県地価調査:都道府県が、毎年7月1日時点の価格を判定し、9月に公表するもの。
不動産情報ライブラリでは、この2つの地点(標準地・基準地)を地図上で確認し、1㎡あたりの価格と前年からの変動率を見ることができます。自宅の近くの地点の価格に自宅の土地面積をかければ、土地の価格水準のおおまかな目安が出ます。
なお、固定資産税評価額は地価公示の7割程度、相続税路線価は8割程度を目安に定められています。手元の納税通知書から逆算する方法は「固定資産税評価額の調べ方」、路線価の見方は「路線価の調べ方と見方」で解説しています。
地価公示の価格は「標準的な土地」の価格です
地価公示・地価調査の地点は、その地域の標準的な土地として選ばれています。自宅の土地が不整形だったり、道路との接し方に制約があったりする場合は、同じ水準にはなりません。近くの地点の価格は「標準的な条件の土地の目安」であり、自宅の条件が標準地より劣る場合は下回ると見ておくと、期待とのズレを防げます。
6. 売る前に見ておきたい防災・都市計画情報
価格と同じくらい大切なのが、売却時に不動産会社から買主へ説明されることになる情報を、売主としても先に把握しておくことです。
6-1. ハザード情報
不動産情報ライブラリでは、洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域、津波・高潮の浸水想定、指定緊急避難場所などを地図に重ねて表示できます。水害ハザードマップにおける物件の位置は、不動産会社が行う重要事項説明で説明が求められる事項です。地図画面のメニューで「防災情報」を選び、洪水浸水想定区域などの項目を表示すると、価格情報と重ねて確認できます。あらかじめ自宅の位置を確認しておけば、不動産会社との打ち合わせや買主からの質問にも落ち着いて対応できます。
6-2. 都市計画情報
用途地域や防火・準防火地域などの情報も確認できます。買主が建て替えやリフォームを考えている場合、こうした制約は価格の交渉に影響することがあります。
6-3. 災害履歴
過去の水害・土砂災害・地震災害の履歴も表示できます。「この地域は過去にどうだったか」を客観的なデータで確認できるのは、売主にとっても安心材料になります。
7. レインズ・マーケット・インフォメーションとの使い分け
実際に売れた価格を調べる公的サイトとしては、「レインズ・マーケット・インフォメーション」もあります。2つの違いと使い分けを整理します。
| 不動産情報ライブラリ | レインズ・マーケット・インフォメーション | |
|---|---|---|
| 運営 | 国土交通省 | 全国指定流通機構連絡協議会 |
| 価格の出所 | 購入者アンケート+レインズの成約情報 | レインズの成約情報 |
| 対象 | 土地・戸建・マンションなど幅広い | マンション・戸建住宅 |
| 強み | 地価・ハザード・都市計画を同じ地図で見られる | 沿線・駅・間取りなど住宅向けの検索条件が細かい |
| こんなときに | 土地の相場、リスクの確認、全体像の把握 | 戸建・マンションの成約価格を条件で絞りたい |
戸建やマンションを売る場合は、まずレインズ・マーケット・インフォメーションで成約価格のレンジをつかみ、不動産情報ライブラリで地価とハザード情報を確認する、という順番が効率的です。レインズ・マーケット・インフォメーションの使い方は「レインズ・マーケット・インフォメーションの使い方」でくわしく解説しています。
8. 使うときの注意点
- データの反映には時間差がある:取引価格情報・成約価格情報は取引時期を四半期で区切って追加され、取引から反映まで数か月かかります。直近の市況は不動産会社の査定で補いましょう。
- 取引価格情報はアンケートに回答があった取引のみ:すべての取引が載っているわけではなく、価格は有効数字2桁程度に丸めて公表されています。
- データ更新時はアクセスが集中する:地価公示の公開日などは表示が不安定になることがあります。時間をおいて再度試しましょう。
9. よくある質問(FAQ)
Q1. 不動産情報ライブラリは無料で使えますか?登録は必要ですか?
国土交通省が運営する公的なサイトで、どなたでも無料で利用できます。地図や検索機能を使うだけなら登録は不要です。データをプログラムから取得するAPIを使う場合のみ、利用申請が必要です。
Q2. 「取引価格情報」と「成約価格情報」は何が違いますか?
取引価格情報は、国土交通省が不動産を購入した方に行うアンケートの回答をもとにした情報で、土地・戸建・マンションなど幅広い取引が対象です。成約価格情報は、指定流通機構(レインズ)に登録された物件のうち成約に至った事例の情報です。出所が異なるため、両方を見ると相場の裏づけが取りやすくなります。
Q3. データはどのくらいの頻度で更新されますか?
取引価格情報・成約価格情報は、取引時期を四半期ごとに区切って追加されており、取引から反映までに数か月の時間差があります。地価公示は毎年3月、都道府県地価調査は毎年9月に最新分が追加されます。更新状況はサイトの「お知らせ」で確認できます。
Q4. 自宅の近くで取引事例が見つからないときはどうすればよいですか?
取引価格情報はアンケートにもとづくため、すべての取引が載っているわけではありません。地域の範囲を広げる、取引時期の範囲を長くする、物件の種類の条件をゆるめる、といった順で条件を調整してみましょう。それでも少ない場合は、地価公示・都道府県地価調査で土地の価格水準を確認し、不動産会社の査定で補うのが現実的です。
10. 相談先を選ぶときの3つの視点
公的なデータで相場とリスクを把握したら、次は不動産会社の査定です。調べた内容を活かして会社を選ぶには、次の3つの視点が役立ちます。
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視点① 公的データと査定額の関係を説明してくれるか
取引事例や地価公示と照らして、なぜその査定額になるのかを説明できる会社は、根拠のある査定をしている目安になります。
👉 自分で調べた事例を見せて「この事例と比べてどうか」と聞いてみると、説明の具体性がわかります。
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視点② データに表れない建物の状態を評価できるか
取引事例には築年は載っていても、維持管理の状態までは載っていません。築年数のみで判断するのではなく、建物の性能や維持管理の履歴も踏まえて評価できるかどうかで、査定額の納得感は変わります。
👉 一例として、ミサワホームを含む大手ハウスメーカー10社が設立した「一般社団法人 優良ストック住宅推進協議会」の評価基準に基づく査定では、築年数に加えて建物の性能や維持管理の履歴なども評価の対象とされています。※この評価基準は、協議会に加盟する大手ハウスメーカー10社が手がけた建物を対象としています。
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視点③ ハザード情報などのリスクも含めて、売り方を一緒に考えてくれるか
災害リスクのある立地や制約のある土地でも、売り方(仲介か買取か、時期、価格設定)によって結果は変わります。リスクを踏まえた提案ができる相談先だと安心です。
👉 MISAWA RELAY(ミサワリレイ)ミサワホームの不動産仲介・買取再販事業 の「家活(いえかつ)コンシェルジュ」は、仲介・買取の比較から手続きまでを整理し、お客さま一人ひとりに合った売却方法をご提案します。買取再販ブランド「Homever(ホームエバー)」もご用意しています。
11. まとめ:価格もリスクも、ひとつの地図で先に見ておく
不動産情報ライブラリは、国土交通省が無料で公開している、価格・土地の条件・防災・周辺環境をひとつの地図で確認できるサイトです。価格情報には購入者アンケートにもとづく取引価格情報と、レインズ由来の成約価格情報の2種類があり、土地のみの取引も調べられます。地価公示・都道府県地価調査で土地の公的な水準を押さえ、ハザード情報で売却時に説明するリスクも先に把握しておきましょう。
データの反映には数か月の時間差があり、建物の状態までは読み取れません。公的データで相場の基準を持ったうえで、不動産会社の査定で答え合わせをするのが、納得のいく売却への近道です。相場調べの全体像は「不動産の売却相場・査定の調べ方」でまとめています。
MISAWA RELAY では、無料査定から仲介・買取の比較提案まで、家活コンシェルジュがワンストップでサポートします。「公的データで調べた相場と、プロの見方を比べたい」という段階からでも、お気軽にご相談ください。
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建物の状態や維持管理の履歴も踏まえて査定し、家活コンシェルジュが仲介・買取の比較から手続きまでサポートします。売却を決めていない段階のご相談も大歓迎です。
お電話でのご相談 0120-521-330(電話・WEBどちらでもご相談いただけます)
※お電話受付時間:9:00〜18:00(年末年始を除く)/ 個人情報は厳重に管理いたします
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※本記事は情報提供を目的とした一般的な解説であり、特定の不動産取引や個別の判断に関する助言ではありません。具体的なご判断は、宅地建物取引士等の専門家にご相談ください。
※本記事で紹介する相場の調べ方はあくまで価格の目安を知るためのものであり、実際の売却価格を保証するものではありません。正確な価格は個別の査定でご確認ください。
※不動産情報ライブラリの機能・掲載情報・更新時期は変更される場合があります。最新の情報は国土交通省のサイトでご確認ください。
※記載内容は2026年10月時点の情報に基づいています。
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