富士箱根伊豆高原国立公園の樹齢300年を超えるブナの巨木やヒメシャラが群生する森の中、「自然と建築の共生」をテーマとしたセカンドハウス。
植物の生態系をなるべく損なわないギリギリの位置に最小限の平面を確保する一方、東・南・西の3方向へデッキを張り出させることで空間的な広がりも設計した。
森へせり出した設計がまるで森に浮かぶツリーハウスのような感覚を得られ、またリビングの南側に大開口を設け、周囲の壁の内外の同じ溶岩石でつなぐことで、屋内外の境界を曖昧にすることで家の中にいても自然との一体感を味わうことができる。
自然がいっそう身近になり、四季の移ろいをダイレクトに感じられる意匠である建物が主張するデザインではなく、森林とよりよい関係を作り上げることで、自然への愛着が深まり環境保全への意識も高まる建物である。