ミサワオーナーズマガジンの冊子では入門編をお伝えした、「プロが教えるスマホ撮影入門」。
WEB版では、もっと写真がステキになる、ステップアップのためのポイントを2回に分けてレッスンします。
今回は、「誰でもかんたん!ステップアップ編」です。
『大人大学』入門編でレッスンした「光」が重要。「明るい自然光」で撮影すると食材の色合いや艶感が自然と描写されるのでおすすめです。
うっとりするような盛り付けの前菜のワンプレート。カメラのアングルを真上から構えると、料理の盛り付けや器の美しさも写し込めます。
「美しい」「美味しそう」とだと感じる部分に寄って切り取るとカメラ映えする一枚に。
ゼリーなど透明感のある食材は「半逆光」で撮るとキラキラや透明感が増します。
自然光の入らない室内で撮影すると、頭上の照明の影響で自分の影が画面に入ったり、照明がお皿にが写り込んでしまうことがあります。その場合は、カメラを構える角度を少しずらして、不要なものが写り込まないように心がけましょう。
歴史的な建造物などを撮影するのも写真の楽しみのひとつ。アングルをひと工夫して印象的に撮影しましょう。
おすすめのアングルは地面スレスレからカメラを構えた「ローアングル」。いつもの目線からでは見られない光景が新鮮!手前の地面をボカすことで奥行き感が増し、空も広く入るので抜け感のある1枚に。
正面から、水平のアングルで撮影した一枚。東京駅の堂々とした印象をそのまま切り取っています。建物のシンメトリーのデザインを意識して、建物の正面中央に立ってカメラを構えます。
やや上のアングルから撮影。見下ろすことで、背景のビル、東京駅、手前の広場などの位置関係も伝わる写真に。
マジックアワーとは日の出前や日の入り後の、1日のうち数十分程しか体験できない薄明かりの時間帯のこと。空の色が美しく変化し、とってもフォトジェニック。天候や条件によってオレンジや赤、ピンクなど空の染まり方もさまざま。晴れの日に狙ってみて。
梅雨入り前の天気の良い日に撮影。ピンク色に染まった空は、明るさのコントロール(露出補正)でグラデーションが綺麗に出るように微調整しましょう。明るくしすぎると空の一部が白飛びしてしまうので要注意です。
12月に多摩川の河川敷から撮影。夕陽に染まった富士山が印象的。
人物を「シルエット」として浮かび上がらせるためには、明るさのコントロール(露出補正)で暗く補正します。シルエットは重ならない方がシンプルな構図となります。
クラウドサービスを活用しましょう。
クラウドサーバーに写真がアップロードされ、スマホに入っている写真を削除しても、WEB上で写真を閲覧でき、且つダウンロードが可能。インターネットに接続していれば、自分がどこにいてもアクセスできるのが魅力です。スマホの故障などでデータが消失することを避けられ、災害対策のひとつとしても注目されています。無料で使えるものもありますので、自分に合ったクラウドサービスを探してみてください。
注意点は、元の高画質のデータのまま保存できるものと、写真を小さくリサイズして保存されるものがあります。リサイズしてしまうと、元の高画質には戻せないので、クラウドサービスを利用する際はチェックしてください。また、メリットの多いクラウドサービスですが、パスワードの漏洩などセキュリティ上のリスクなどのデメリットも存在します。
企業広告の撮影ディレクション・カメラマンをする傍ら「たのしいカメラ学校」を主催。
著書に『たのしいカメラ学校の教科書「カメラ1年生iPhone・スマホ写真編」(株式会社インプレス)』がある。
※掲載内容は本誌発刊当時のものとなります。
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