
本記事では、相続や資産承継を見据えた賃貸住宅経営のポイントを解説します。
1.相続税対策に必要なのは「税金対策」だけではない?
これは事実であり、「相続対策」は不動産投資のメリットの1つだといえるでしょう。不動産投資が相続税対策になる理由は、以下のように、現金・預貯金や自己居住用不動産と比較して賃貸住宅の相続税評価額が低いからです。
貸家の建つ土地の相続税評価額=自用地評額×(1−借地権割合×借家権割合×賃貸割合)
貸家(建物)=建物の固定資産税評価額×(1−借家権割合(30%)×賃貸割合)
しかしながら、不動産投資の目的が「相続“税”対策」だけになってしまうと、相続人が困ってしまうことにもなりかねません。
「経営」である以上、不動産投資には赤字のリスクがあります。相続税が削減できたとしても、赤字経営、あるいはその見込みのある賃貸事業を相続した相続人は、その後の経営に苦労することになってしまうでしょう。

ピンチアウトで拡大できます

ピンチアウトで拡大できます
2.次世代へと繋ぐ「優良資産」の見極め方

ピンチアウトで拡大できます
併せて、立地選びに際して確認しておきたいのが災害リスクです。近年、自然災害は多発化・激甚化しています。世界的に見ても降雨量は増えており、地震大国である日本では「首都直下型地震」や「南海トラフ地震」など、マグニチュード7以上の大地震が予測されているエリアが点在しています。立地の持続可能性を見極めるうえでは、ハザードマップなども参考するようにしましょう。
持続可能性は、建物にも求められます。昨今では、脱炭素社会の実現に向け、住宅に求められる省エネ性能が飛躍的に高まっています。2025年度からは法改正により賃貸住宅を含む全ての新築住宅に対し、省エネ基準への適合が義務付けられ、さらに2030年には適合基準がZEH基準へと引き上げられることになっています。
3.賃貸住宅経営の承継方法
・相続
・生前贈与
・法人化
▼相続税の速算表
法定相続分に応ずる取得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
1,000万円以下 | 10% | - |
3,000万円以下 | 15% | 50万円 |
5,000万円以下 | 20% | 200万円 |
1億円以下 | 30% | 700万円 |
2億円以下 | 40% | 1,700万円 |
3億円以下 | 45% | 2,700万円 |
6億円以下 | 50% | 4,200万円 |
6億円超 | 55% | 7,200万円 |
「3,000万円+(600万円×法定相続人の数)」を超える資産の相続には、相続人に相続税が課せられます。賃貸住宅の相続税評価を含めた資産が基礎控除額を上回る場合には、生前贈与も活用して承継することを検討しましょう。
相続税と贈与税についての詳細は、以下の記事をご参照ください。
大切な家族のために、今すぐできる相続税対策を考える
また、どんな承継方法を選択したとしても「認知症対策」も併せて考えておくべきでしょう。厚生労働省によれば、高齢者人口に占める2025年の認知症有病率の推計は19〜20%程度。賃貸住宅を所有している個人が認知症などによって意思決定能力が欠如していると判断されると、賃貸経営に重大な支障をきたします。まず、新規に入居者と賃貸借契約を締結することはできなくなり、修繕や原状回復など多くの経営業務も滞ってしまうことになります。
法人化は、経営者の認知症対策としても効果的です。一方、法人化せずとも「家族信託」や「成年後見制度」の活用などによって対策することもできます。永く、安定して賃貸住宅経営をし、次世代へと繋ぐためには、事業承継を含めた長期的な視点を持ったうえであらゆるリスクを想定することが大切です。
4.ライフプラン策定と賃貸住宅経営
賃貸住宅経営とライフプラン策定には、密接な関係性があります。まずは「どんな人生を送りたいのか」から逆算し、いつ、どんな局面で、どれくらいの資金が必要になるのか、老後資金はいくら必要なのかを算出しましょう。そのための最適な資産形成手段として、収益物件の立地や物件種別などを考えていくことが、効果的な不動産投資方法です。
とくに老後の資産形成では、下記のような受け継ぐ人の意思や状況を確認しておくことも大切です。
賃貸経営を継続する意思があるのか
相続税の納税資金はあるのか
相続人同士で揉めることがないか
資産の承継は、相手があってこそ。ご自身にとって都合の良い承継方法が、次の世代の方々にとって最適とは限りません。資産承継の準備に、早すぎるということはありません。将来を見据えた投資計画・資産形成をしてこそ、ご自身やご家族、次の世代の未来をより豊かにすることができるのです。
ミサワホームからのアドバイス
相続・資産承継を見据えた老後資金形成で大事なのは、次世代に繋げる「優良資産」かを見極めることです。ミサワホームでは、持続可能性と資産価値を維持し、多様な出口戦略が取れる賃貸住宅をご提案しております。思い描かれているライフプランを、ぜひお聞かせください。オーナーさまに寄り添い、土地選びから経営中の税務対策や事業承継まで幅広くサポートさせていただきます。
あわせて読みたい記事
土地活用・賃貸経営に関すること、
何でもご相談ください
ミサワホームの賃貸住宅を実際に見学できます。見学会で経営のヒントを見つけて、疑問や不安を解消しませんか。ミサワホームでは、 全国各地に賃貸住宅などのモデルルームをご用意しております。
ご自宅にいながらメールフォームや電話、さらにビデオ通話を利用してご相談いただけます。土地活用のプロがしっかりサポートいたします。お気軽にご相談ください。