代償分割(だいしょうぶんかつ)

代償分割とは、相続財産の分割方法の一つで、相続人の間で財産を物理的に分割するのが困難または不適切な場合に、一部の相続人が他の相続人に対して金銭やその他の財産を支払うことで、相続財産を間接的に分割する手法です。この方法は、特に不動産や事業などの分割が難しい財産に対して用いられます。相続財産を公平に分配するとともに、特定の財産を維持したい相続人の意向を尊重することを目的に行われます。代償分割を行う際には、まず相続財産全体の評価を行い、各相続人の相続分を算定します。その上で、特定の財産を引き継ぐ相続人が、他の相続人に対してその相続分に相当する金銭や他の財産を支払うことで合意に至ります。相続人間の合意形成が必要となるため、事前の話し合いや協議が非常に重要です。