木造、鉄骨造、RC造など、構造・工法を知る

立地と目的で決める
賃貸住宅建築 Part1

あたりまえのアパート経営

建築の構造・工法はさまざま。
その種類と特徴を知っておくことは、
今後、計画を進めるうえできっと大きなヒントになるはずです。

この記事は資産活用情報誌「GOOD OWNER」2018年8月号掲載記事をWeb用に再編集した内容となっています。掲載内容は本誌発刊当時のものとなります。

ベストの構造を選ぶことは、賃貸住宅経営の大切な一歩

木造、鉄骨造、RC造。様々な構造を検討する

賃貸住宅の建築には、木造、鉄骨造、RC造(鉄筋コンクリート造)など、様々な構造があります。どの構造で賃貸住宅を建てればよいのか、お悩みの方も多いようです。なかには、漠然と好みをお持ちの方もいらっしゃいます。「なんとなくRC造の建物が丈夫で長持ちな気がする」、「なんとなく木造は自由度が高そうだ」など、イメージはそれぞれ違います。
様々な構造の中から、どれを選ぶのか。構造選びは立地と何を目的にした賃貸住宅を建てるかがポイントです。立地については、建築基準法で定める用途地域があります。3階建てまでしか建てられないのか、高い建物も建てられるのか、防火地域かどうかなどで建築可能な構造が限られてきます。
つぎに賃貸住宅を経営する目的が、相続対策なのか、収益を第一に考えるのか、などでも最適な構造は異なってきます。建築コストと家賃相場のバランスも大切になります。さらに、入居者のニーズもしっかりと捉える必要があります。
一昔前までは、RC造マンションの人気が高いと言われていましたが、最近では木造賃貸住宅でも、耐震性や断熱性などが高ければRC造マンションに負けない人気になるなど、市場のニーズも変化しています。様々な条件を踏まえて、適切な構造を選ぶことが大切だといえます。

市場調査によってどんな建物にするか決める

どのような構造で建てるのかを決めるためには、綿密な市場調査が必要になります。建築の制限がある立地なのか、周辺の家賃相場や入居者の家族構成、どのような間取りが多いか。他にもスーパー、病院、駅からの距離や、学区などの周辺環境。賃貸住宅経営を成功させるために様々な要素を調査します。
その上で、家賃設定、間取りのタイプ、部屋の広さ、デザインなどを検討し、どのような構造の建物が最もメリットがあるかを判断します。今や入居者は部屋を構造ではなく、耐震性能や快適性、そしてライフスタイルにあった住まいかどうかで選びます。昔のイメージにあるようなRC造マンション指向は薄れていると考えてもよいでしょう。

土地の高さ制限など建物の大きさから考える

建築基準法上の用途地域によって、建てられる高さや容積率が違います。その条件に加えて、土地の規模によっても適切な工法は変わります。第一種低層住居専用地域など、高さ制限が厳しいエリアなら木造や鉄骨造(軽量鉄骨)を選ぶメリットが大きくなりますし、商業地など高さ制限が緩い場合はRC造や鉄骨造(重量鉄骨)など耐火建築物となる構造を選ぶことになります。

将来の経営を左右する、減価償却期間も大切な要素

減価償却費とは、建築費を構造ごとに決められた年数で割った金額です。賃貸経営では家賃収入から、減価償却費などの経費を差し引いて確定申告を行いますから、減価償却費の差は、課税所得の差になります。つまり仮に同じ建築費なら、償却期間が短い方が年間の減価償却費が多くなり、税引き後の手元に残る収入が多いということになります。もちろんRC造など減価償却期間が長い場合は、経費計上を長期間できるメリットもあるので、経営の方針にあわせて選ぶことが大切です。

様々な構造・工法を提案できるパートナーが必要

理想は、メリットを第一に考えて、様々な構造・工法を提案するパートナーを選ぶことです。ミサワホームは、木造では独自開発した「木質パネル接着工法」や、木造軸組み工法の「MJWood」、鉄骨造でも「HYBRID」と呼ばれる軽量鉄骨ラーメン構造のユニット工法と、重量鉄骨造の「URBAN CENTURY」、さらにRC造でも多くの実績を持っています。どのような賃貸住宅が市場ニーズに適しているのか。
そしてそれを実現するためのベストな構造・工法は何なのか。それぞれ敷地条件に併せて、ミサワホームのデザイン力を活かした提案を行っています。

ミサワホームへのご相談はコチラから

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