入居者の満足度を高める経営術
入居者対策が長期安定経営のポイント
空室リスクを抑えるために考えておきたい差別化戦略
空室率が上昇しているのは本当なのか?
さまざまなニュースの報道で、賃貸住宅の空室率が上昇しているという情報が出回り、不安視されているオーナーさまが多くいらっしゃいます。全国平均で20%の空室率などのニュースを見ると、確かに不安になります。しかし、空室率調査データは、すべての賃貸住宅の平均値をとったもの。
中には築50年以上のものもありますし、建て替えやリフォームを前提としてあえて空室にしている物件も含まれます。老朽化し、何もせずに放置されている賃貸物件も含まれます。空室率を考えるうえで大切なことは、きちんと経営されている賃貸物件の空室率はどれくらいなのかということ。下のグラフは、日本賃貸住宅管理協会の調査によるデータです。
中でもサブリース物件の入居率データを抽出してみました。サブリースとは、管理会社がオーナーさまから一括で借り上げ、入居者を集める仕組みの管理方法です。つまりプロがきちんと管理している物件ということになります。これを見ると、全国平均で96.6%。つまり入居者のニーズや物件の品質を保つことができれば、満室に近い経営が可能だということです。
サブリースではなく、委託管理の場合でも約93.8%の入居率というデータが出ていますから、しっかりと管理されている物件は入居率が高いことが読みとれます。

築年数に関係なく魅力が続く設計の工夫を
ミサワホームが提案する賃貸住宅は、築年数が古くなっても魅力が続く物件をテーマにしています。新築時だけでなく、20年、30年後も勝ち〈価値〉残る賃貸住宅です。そのひとつの手法が、空間を立体的に使う設計手法です。
左の写真は、ミサワホームの賃貸住宅1階住戸の提案例です。天井高を約3.3mの開放的な空間にして、中2階のスペースにベッドルームなどを設けています。その下のスペースは、ミサワホーム独自の大収納空間「蔵」にすることで、入居者が賃貸住宅でもっとも不満に思っている収納量を確保しています。
このように入居者が集まりにくい1階の住戸を差別化することで、長く魅力を保つことのできる賃貸住宅を実現しています。入居者に選んでいただくために、設備を充実させる方法もありますが、最新の設備もいつかは古くなってしまいます。しかし、設計上の魅力づくりは、初期投資を行なってしまえば、いつまでも差別化のポイントとなります。
将来の入居率を考えて、設計時に工夫をする。それがミサワホームが提案する差別化戦略です。

高断熱設計による快適性を高める
入居者に長く住んでいただくために大切なことは、高断熱設計による快適性です。日本では2030年に新築住宅の平均でZEH(※1)の実現を目指しており、断熱性能に優れた快適で地球環境にやさしい住まいが当たり前になっていきます。ミサワホームは、暑さ・寒さの影響を受けやすい1階の角部屋でも中央の部屋に見劣りしないほどの低燃費。ZEH仕様なら年間光熱費を約11.4万円(※2)も節約することが可能です。

管理会社で満足度は大きく変わる
賃貸経営のメリットのひとつに、管理会社を使うことで、手間がほとんどかからず経営することができることがあげられます。だからこそ、サラリーマン大家さんなど、本業をもっていても経営が可能となります。そこでリスクを抑える大切なことのひとつに管理会社選びがあります。
例えば給湯器やトイレ等の故障は、入居者にとってすぐにでも対応して欲しい緊急のトラブルです。これにオーナーさま個人が常時対応することは難しいので、管理会社が対応できるかどうかが、入居者の満足度を左右するといえるでしょう。他にも建物共用部の清掃や、定期的な点検などをしっかり行なってくれる管理会社とのパートナーシップが大切となります。
ミサワホームでは独自のネットワークにより、入居者募集から管理まで、そのエリアや物件に合わせた管理会社をコーディネートしています。長期の修繕計画なども提案時に徹底して行なっていますので、経営のリスクを最小限に抑えることが可能になります。
※1:ネット・ゼロ・エネルギーハウスの略。住まいの年間一次エネルギー消費量が正味でおおむねゼロになる住まい
※2:64.17㎡2LDK省CO2モデル仕様と築20年前後の一般的なアパートの光熱費概算試算による差額(神奈川県横浜市の場合)