木造? 鉄骨造? RC造?

賃貸住宅を工法で考える Part1

あたりまえの土地活用

賃貸住宅の建築を計画するとき、オーナー様の多くが悩むのが、どの工法で建てるべきか。
木造なのか、鉄骨造か、はたまたRC造か・・・。
様々な工法からベストを選ぶヒントを特集します。

この記事は資産活用情報誌「GOOD OWNER」2016年6月号掲載記事をWeb用に再編集した内容となっています。掲載内容は本誌発刊当時のものとなります。

賃貸住宅の工法は、「立地」と「目的」で決まる。

はじめから工法ありきで考えるのは間違い。

多くのオーナー様の話をお聞きすると、計画をスタートする時点で漠然と建てたい工法をイメージされている方がいらっしゃいます。例えば「なんとなく鉄筋コンクリート(RC造)の建物が人気がありそうだ」、「なんとなく木造が建築費が少なくて済むから良さそうだ」など、はじめから工法ありきで考えてしまうオーナー様も少なくありません。賃貸住宅の工法は、「立地」と「目的」をポイントにして検討することが大切です。
どの工法にもメリット・デメリットがあります。一概には言えませんが、例えば「木造」は、設計の自由度が高いので、狭小地や変形地に向いています。「鉄骨造」は、法定耐用年数が木造より少し長いので減価償却できる期間が長くなることになります。「RC造」は、階数の高い建物を建てることができるので、建築コストが高くても収益を多くすることが可能になります。
このようなメリット・デメリットを踏まえて、建設する土地の立地や周辺の環境、家賃相場などを総合的に検討して工法を決めるべきです。さらに収入を重視して経営したい場合や、相続税対策として建てたい場合など、目的によっても工法選びは変わります。当初の資金計画から、長期の計画までを考えてトータルに提案できるパートナーを選びましょう。

土地の高さ制限など建物の大きさから考える。

広い敷地で、用途地域による建築物の高さや面積の制限が緩ければ、アパートやマンションの工法に関してそれほど悩む必要はありません。しかし、建ぺい率60%・容積率150%といった制限がある第一種住居専用地域など建物の面積や高さの制限が厳しい地域の場合、建てられる工法は自然と決まってきます。

狭小地に賃貸住宅を建てる場合には、敷地に柔軟に対応できる木造が有利です。逆にRC造は鉄筋の入った柱が太い場合があり、狭い敷地では木造より不利だと言えるでしょう。高さ制限が緩く、家賃も高く設定できる地域では、4階建て以上の賃貸住宅を建てることもできるため、鉄骨造やRC造にメリットが出てくるでしょう。このように敷地の特性で、工法を絞り込むことが可能になるのです。

その土地がどんな活用に向いているのかを考える。

土地の立地によって活用の用途は変わってきます。例えば閑静な住宅街で、ファミリー向けの賃貸住宅のニーズがある。駅に近く1階にはコンビニなど店舗のニーズがある。郊外だが病院等も近く高齢者向けの賃貸住宅に向いているなど、立地により活用方法は様々です。
ファミリー向けの賃貸住宅のニーズがある場合は、木造のメゾネットタイプや戸建貸家、1階に店舗を入れるなら鉄骨造やRC造も検討すると良いでしょう。また高齢者向け賃貸で高齢者向けのサービス施設を併用する場合等もRC造を選ぶケースが多いようです。

収入重視か相続対策か。トータルで考える。

賃貸経営ですから、まず収支を考えることが大切です。家賃が高く設定できない場所では、一般的に建築コストが低い木造や鉄骨造にメリットがあります。また相続対策で分割対策をしておきたい場合などは、土地を分けて木造の戸建貸家を複数建てる計画も有効でしょう。
相続資産を圧縮したい場合は、建物の相続税評価額の元となる固定資産税評価額も把握しておきましょう。鉄骨造やRC造の場合は建築費の7割、木造の場合は建築費の5割くらいと一般的に言われています。賃貸住宅の建築で資産の圧縮をしたい時は、木造の方が有利です。

様々な工法を提案できるパートナーを見つけましょう。

建築を相談する会社によって得意な工法が違いますから、必然的に勧められる工法には偏りが出てしまうことが考えられます。信頼できるパートナーを見つけるためには、立地やオーナー様の目的を把握して、ベストの工法を提案できる会社を選ぶことが大切です。
ミサワホームでは、木造は独自のパネル工法と在来工法を、鉄骨造も独自のカプセルユニット工法、重量鉄骨造、そしてRC造まで対応し、それぞれでミサワホームならではのクオリティの高いデザインとライフスタイル提案が可能です。工法選びに迷ったら、ミサワホームへお気軽にご相談ください。

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