超高齢社会に活きる医療・介護・福祉事業

社会を支える土地活用 Part2

あたりまえの土地活用

世界でも例を見ない「超高齢社会」となっている日本。
そこで今回は、高齢者向け住宅をはじめとする 医療・介護・福祉事業での土地活用について特集します。

この記事は資産活用情報誌「GOOD OWNER」2018年7月号掲載記事をWeb用に再編集した内容となっています。掲載内容は本誌発刊当時のものとなります。

高齢者向け住宅での土地活用

超高齢社会を支えるために最も大切なのが、「住まい」です。
そのための土地活用のヒントをご紹介します。

まだまだ不足している高齢者向け住宅

75歳以上の後期高齢者になると、約4人に1人が要介護になるおそれがあるといわれていますが、後期高齢者人口は2060年まで増加し続けるとされています。これに伴って、政府は2020年までに高齢者向けの住宅を100万戸以上とする目標を掲げています。高齢者向け住宅といっても様々な形態があります。
代表的なのは、介護サービスが包括的に提供される「介護付き有料老人ホーム」、介護サービスが外部から提供される「住宅型有料老人ホーム」、より入居者の自由度が高い「サービス付高齢者向け住宅」の3つです。それぞれに必要なノウハウ、立地条件などが違いますから、所有地がこのような活用に向いているのか、プロによる調査を受けることをお勧めします。

有料老人ホームは、行政の総量規制がポイント

様々な高齢者向け住宅のなかでも、介護付有料老人ホームについては、介護サービスが包括的に提供されることから、運営事業者としても安定した運営がしやすい事業として高い開設ニーズがあります。しかし、介護保険財源確保の観点から、自由に開設できないように行政により整備数が計画的に制限(総量規制)されています。
認知症グループホームもその対象となっています。開設後の過当競争を避けることで、安定した事業継続を促し、高齢者の生活を守る目的もあります。2018年度は、各自治体で整備計画が発表される年ですので、より安定した土地活用を検討するチャンスとなります。また、サービス付高齢者向け住宅については、2020年度まで整備費用に補助金が受けられる制度があります。
運営事業者とのマッチング、行政手続きなど、ミサワホームには多くのノウハウがありますので、まずはご相談下さい。

介護付き有料老人ホーム「マザアス南柏」
グループホーム「マザアス だんらん武蔵野」

差別化が求められるサービス付高齢者向け住宅

サービス付高齢者向け住宅は、2011年10月に高齢者が安心して生活できる住まいづくりを推進する目的で創設されました。当初10年間で60万戸の整備目標が掲げられ、整備費の補助や様々な税制優遇制度の後押しもあり、様々な業態の企業が参画し、急速に建設が進められました。
しかし、入居者ニーズを正しく捉えないまま事業参画し、あえなく撤退するケースも見受けられます。今求められているのは、サービス付高齢者向け住宅の差別化だと考えます。一般的に賃貸住宅が様々な入居者ターゲットに合わせた計画を行なっているように、サービス付高齢者向け賃貸住宅も入居者ニーズによって、サービスに違いを出していく必要があります。
例えば、透析医療が必要な高齢者に特化し、医療機関と一体となったサービスを行なえる住宅や、ご自宅へ戻れるように医療サービスを受けられる「在宅復帰型」の住宅など、サービスの内容に特化した物件は、実際に人気となっています。ミサワホームでは、サービス付高齢者向け住宅の差別化に対するノウハウも多くあり、運営事業者とのマッチングの際にコンサルティングも行なっています。

医療対応細分化の「メディケアホーム」
自立から要介護まで支えるサービス付高齢者向け住宅 「BLANJR札幌」

今後、需要が増加するホスピス型住宅

高齢者に対して、長期の医療を病院で行なうのではなく、介護の場で行なうのも国の方針のひとつです。そのため従来は、病院で長期入院してお亡くなりになっていた、がんなどの末期患者の高齢者を受け入れることができる「ホスピス型」の有料老人ホームも注目を集めています。末期患者の場合は、治療よりも痛みや苦しみを軽減することが中心になるため、その専門の病院と連携します。今後、ますます需要が高まっていくと考えられます。

がん末期・難病専門の「在宅ホスピス南柏」

土地所有者が建築して一括貸しが主流

高齢者向けの賃貸住宅経営は、土地所有者自ら行うことは難しい分野です。専門の介護事業者や医療法人が事業として行いますので、基本的に土地所有者は、所有地に自ら建築し、運営事業者に一括借上げをしてもらうのが一般的です。長期に渡り安定した経営が見込めますが、やはり事前の調査や事業計画が大切です。ミサワホームでは独自に調査を行い、リスクを最小限にするノウハウを持っています。

ミサワホームへのご相談はコチラから

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