特集

賃貸住宅の防災・防犯を考える Part1

あたりまえの土地活用

日本で自然災害に遭遇する確率は、世界的に見ても高いと言えます。
また日本は治安が良いと言われてはいますが、空き巣などの被害も少なくありません。
今回は、ミサワホームが考える賃貸住宅の防災と防犯についてご紹介します。

この記事は資産活用情報誌「GOOD OWNER」2019年12月号掲載記事をWeb用に再編集した内容となっています。掲載内容は本誌発刊当時のものとなります。

さまざまな災害リスクがある日本で、 大切な資産と入居者を守るために

災害大国と言われる日本。下記の図のように日々の暮らしは地震、台風による水害、さらに雪害など、さまざまな災害のリスクがあります。
賃貸住宅経営もそのリスクに対応できるような「備え」が必要になります。
賃貸住宅で防災対策の基本になるのは、何より建物の性能です。日本特有の災害に耐える強さが求められます。
そしてこれから必要とされているのが、レジリエンス(強靭さ・回復力)です。被害を受けた後、インフラなどのライフラインが停止した際、復帰がスムーズにできるような備えが必要になるのです。
例えば食料などを備蓄しておくことができる大容量の収納空間として、ミサワホームでは「蔵」を提案しています。さらに入居者と地域社会との繋がりも大切になります。
このようにトータルな防災対策を考えることが求められるのです。


※ 「蔵」は居室としての使用はできません

入居者は防災への意識が高く耐震性に優れた住まいが必要

賃貸住宅と防災意識の関連性として興味深い調査データがあります。 下のグラフのように、持ち家より賃貸住宅で暮らしたいと考えている人に理由を聞いたところ、約35%の方が、「天災時に家を所有していることがリスクになるから」と考えています。
大地震などで住むことができなくなってしまった住まいのニュースが流れることで、住居を失ってしまうことへの不安が大きくなっていると言えるでしょう。
つまり、住まいにおける耐震性について強い関心を持っている入居者の不安をなくすことが、賃貸住宅経営には大切なポイントになると考えられます。

台風での被害や雪害に対しても備えが必要

令和に入り、日本は立て続けに大きな台風の被害に遭遇。何十年に一度という大規模な台風による、風や大雨の被害が連日ニュースで流れました。
しかも今まで台風の被害からは無縁だった地域でも安心できなくなりました。また、集中豪雨などの被害も増加していく傾向にあります。
さらに、日本には豪雪地帯もあり、数年に一度の頻度で、大規模な雪害も発生しています。
賃貸住宅もこのような雨風、雪の被害に耐えることができる性能が求められます。
入居者にとってのリスクは、災害によって住む場所がなくなってしまうこなので、まずは入居者の命と財産を守ること、そして大きな災害の後も住み続けることができる性能が不可欠です。  

防犯性能は、賃貸経営を行う上で必ず考えなくてはならないポイント

防犯性能も、入居者が安心して暮らすために必要な性能です。また、一度犯罪が発生してしまうと、その賃貸物件の評判にも大きく影響がでてきます。
下の表は、賃貸住宅入居者が求める設備の最新ランキングです。単身者向け物件、ファミリー向け物件どちらもオートロックが3位、ホームセキュリティが6位にランクインしています。さらに単身者向け物件では、防犯カメラも8位に入っています。
このように入居者の防犯へのニーズが非常に高いことがわかります。
実は住宅を対象とした侵入窃盗は、平成16年以降減少していますが、一日当たり約166件も発生しており、いまだに多くの住宅が被害に遭っています。その内、侵入窃盗を手口別にみると、空き巣・忍び込み・居空きで50%以上を占めています(警察庁発表資料より)。
普段、仕事などで家を留守にすることも多い賃貸住宅入居者にとって、防犯性能は不可欠です。空き巣をはじめとする侵入犯罪から入居者を守る設計上の工夫と、設備の導入が必要になります。
また、入居者のコミュニティをつくることで、未然に防げる犯罪もあるので、賃貸経営をする際に、ぜひトータルな防犯対策を考えておきましょう。

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