特集

賃貸住宅の防災・防犯を考える Part2

あたりまえの土地活用

日本で自然災害に遭遇する確率は、世界的に見ても高いと言えます。
また日本は治安が良いと言われてはいますが、空き巣などの被害も少なくありません。
今回は、ミサワホームが考える賃貸住宅の防災と防犯についてご紹介します。

この記事は資産活用情報誌「GOOD OWNER」2019年12月号掲載記事をWeb用に再編集した内容となっています。掲載内容は本誌発刊当時のものとなります。

ミサワホームの災害対策

オーナーさまの大切な資産を守るため。そして入居者の命と暮らしを守るため、
ミサワホームの賃貸住宅は、災害対策に徹底的にこだわっています。

耐震実験で実証。繰り返しの地震にも住み続けられる性能

地震大国と言われる日本。日本全国どの地域でも大地震の被害に合う可能性があります。日本では数々の震災から学び、建築基準法が強化されてきましたが、欠陥住宅や構造強度が不明瞭な建築物、地盤強度の問題など不安要素が多く、万全とは言い切れません。
ミサワホームでは、1967年の創立以来「木質パネル接着工法」を採用。地震※1による建物の倒壊はありません。 その性能を実証しているのが、ミサワホームと東京大学が共同で行なった「実大建物振動実験」。阪神・淡路大震災時の最大地盤面加速度818ガルを基本に、最大1000ガル※2の地震波を再現。その結果、ミサワホームの建物の剛性が極めて高く、大きな揺れに対しても建物の変形量が極めて少なく抑えられることを証明しています。
さらにこの地震に強い耐震性能を活かし、入居者により安心できる住まいを実現するために開発されたのが、制震装置「MGEO」です。
耐震+制震の性能を併せもつことで、巨大な地震においても不安を少なくし、住み続けられる住まいを実現します。

※1 地盤に起因する被害、地震に伴う津波や火災による被害は除く

※2 「ガル」は、地震動の大きさを「加速度」で表す単位


制震装置「MGEO(エムジオ)」

大地震でも倒壊しない耐震性能を実証しているミサワホームですが、中には室内のクロスなどの軽微な損傷にも不安を感じるという入居者も少なくありません。
そこで開発したのが地震の揺れを抑える独自の制震装置「MGEO」です。壁の内部に設置することで、制震ダンパーによる高い地震エネルギー減衰効果により、地震エネルギーを最大約50%軽減します。
実大振動実験では阪神・淡路大震災の2倍レベルの1873ガルの揺れや最大加速度2000ガルなど、13回の連続する巨大地震をはじめ、合計39回もの加振を行いました。
阪神・淡路大震災レベルの揺れの場合、耐震構造+制震装置「MGEO」での変形量、つまり建物が揺れた幅は、8.2ミリという優れた性能を実証しました。これは木質系住宅より重い一般的な「鉄骨ブレース構造」の建物と比較した場合、震度6弱の場合で変形量を約1/8に抑えられる計算になります。
その性能は、建物の損傷にもあらわれました。実験後の検証では、構造体の損傷ゼロはもちろん、内装仕上げにも目立った被害はありませんでした。つまり巨大地震にも室内のクロスのひび割れなどは見られなかったということです。
ミサワホームの賃貸住宅では、この「MGEO」を多くのオーナーさまに採用いただいています。入居者にきちんと耐震性をアピールすることで、安全・安心な住まいとして訴求することができます。 

※「MGEO」設置イメージ

独自開発した木質パネル接着工法。耐風性も実大実験で強さを実証

台風などの大きな風圧力(水平荷重)に耐えるには、耐震性能と同じように耐力壁の量と配置バランスが重要です。
ミサワホームでは、独自の性能規定をクリアするため、必要な壁の量を算出し、地域に合わせた耐風設計を実施しています。全国を3つの地域に区分し、建築基準法で地域ごとに定められている基準以上の設計強度を確保しています。
さらにその性能を実大実験でも証明しています。住宅性能表示制度の耐風等級の最高等級2では、50年に1度程度の暴風の1.2倍の風(101kN)によって損傷せず、500年に1度程度の暴風の1.2倍の風(162kN)に対しては倒壊・崩壊しないことが求められます。ミサワホームでは、実大3階建静加力実験により、最大荷重281kNもの耐力を確認済み。500年に1度と言われる暴風に耐えるために設定された国の基準と比べても、大きな余力があることが実証されています。
また、屋根や窓などの開口部に関しても、徹底した耐風対策を施しています。

風圧力に耐える仕組み(概念図)
風による水平荷重が、耐力壁面と水平構面を通じて建物全体に伝わり、直交する壁面が効果的に抵抗します
実験では最大荷重281kNを確認
性能表示の基準となる暴風にも、余力をもって対応
※等級2対応の場合。風速42/秒・粗度区分3で計算

豪雪地帯でも安心して暮らすことができる性能

豪雪地帯では、雪の重さに耐える構造が求められます。
ミサワホームの構造躯体は、500年に1度程度の豪雪にも十分に耐えうる耐荷重設計。
独自の高強度鋼製梁を採用し、積雪荷重を一体構造の建物全体にスムーズに分散することで、倒壊・崩壊はもちろん、損傷の心配がない高い強度と自由度の高い設計を実現しています。 さらに地域特性に応じたさまざまな屋根形状もご提案しています。 

北海道・青森・秋田地区の無落雪屋根タイプの建物

もしもの火災における被害を最小限にする耐火性

隣家からの延焼・類焼にも万全の対策を実施。隣家が出火した場合、3m離れていても約840℃の熱にさらされることになりますが、ミサワホームは防火構造の外壁や軒天、不燃の屋根材や外装仕上げ材が標準仕様。近隣からのもらい火にも強い住まいです。
さらに延焼防止に大きな効果を発揮する厚さ12.5ミリの石膏ボードを内装下地材として天井、壁に設置しています。
また断熱材には、黒煙や有害ガスが発生するものもある「発泡系」ではなく、グラスウールを採用するなど、優れた耐火性能を実現しています。

防火構造の外壁材イメージ

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