空き家・相続

空き家になった実家の対処法4つ|売る・貸す・解体・管理を徹底比較

空き家になった実家の今後の対処法を比較検討するイメージ

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親が施設に入ったり、相続で引き継いだりして、実家が空き家になった——。そのまま何年も経ってしまい、「そろそろ何とかしなければ」と感じている方は多いのではないでしょうか。
空き家の対処法は、大きく「売る」「貸す(活用する)」「解体する」「管理を続ける」の4つです。どれが正解かはご家庭によって異なり、立地・建物の状態・家族の希望・かけられる手間によって適した選択肢が変わります。本記事では、4つの対処法を費用・手間・適したケースの観点から比較し、迷ったときにどの順番で判断すればよいかまでを整理します。

この記事の結論(先に要点)

空き家の対処法は「売る・貸す・解体する・管理を続ける」の4つ。判断は①名義と権利を確認 →②今の価値を知る →③かけられる手間と費用で絞るの順に進めると迷いません。もっとも避けたいのは何もせず放置することで、税負担・老朽化・資産価値の低下が重なります。放置した場合に何が起きるかは「空き家を放置するとどうなる?6つのリスクと固定資産税6倍のからくり」で解説しています。実家をどうするか全体像から知りたい方は「親の家をどうする?実家の片づけ・処分・活用の選択肢と進め方」もあわせてご覧ください。

1. まず押さえたい:判断の順番

4つの選択肢をいきなり比べようとすると、条件が多すぎて決められません。次の順番で情報をそろえると、選択肢が自然に絞られていきます。

  • 順番① 名義と権利関係を確認する

    まず、実家が誰の名義になっているかを登記で確認します。相続が発生しているのに名義が親のままなら、売るにも貸すにも相続登記が必要です。相続登記は義務化されており、期限もあります。詳しくは「実家を相続したら最初にやること」をご覧ください。

  • 順番② 「今いくらで売れそうか」を知る

    売る・貸す・解体するのどれを選ぶにしても、その家と土地の価値が判断の土台になります。査定を受けておくと、「売って現金化する」「持ち続けてコストを払う」を数字で比べられます。

  • 順番③ かけられる手間と費用で絞る

    賃貸はリフォーム費用と管理の手間が、解体は解体費用がかかります。遠方にお住まいなら通う負担も現実的な問題です。「お金」と「手間」をどこまで負えるかで、選べる対処法は絞られます。

2. 4つの対処法をひと目で比較

まずは全体像を表でつかみましょう。

対処法主なメリット主な注意点適しているケース
売るまとまった資金になる/税金・管理の負担がなくなる仲介では売れるまで時間がかかることも/買取は価格が低くなる傾向使う予定がなく、負担をなくしたい
貸す・活用する家を残せる/継続的な収入が見込めるリフォーム費用/借り手が見つからないリスク/管理の手間が続く賃貸需要のある立地で、建物の状態も良い
解体する建物の管理・倒壊リスクがなくなる/土地として売りやすくなる場合も解体費用がかかる/更地は土地の固定資産税の軽減が外れる場合がある建物の傷みが激しく、土地に需要がある
管理を続けるすぐに決めなくてよい/将来使う可能性を残せる固定資産税と管理の手間・費用が続く/建物は傷み続ける近い将来に使う予定がある/家族の合意がまだ得られていない

この表で「これかな」という方向が見えたら、次章以降でそれぞれの中身を確認していきましょう。

3. 対処法① 売る(仲介・買取)

使う予定がないなら、もっとも分かりやすいのが売却です。所有権を手放すことで、固定資産税・管理の手間・老朽化の心配から解放されます。相続した実家であれば、一定の要件を満たすと税金の特例が使える場合もあります。

3-1. 仲介と買取の違い

仲介買取
売る相手不動産会社が探した買主(個人など)不動産会社が直接買い取る
価格の傾向市場価格に近い金額が期待できる仲介で売れる価格より低くなるケースがほとんど
期間の目安買主が見つかるまで時間がかかることがある比較的短期間で進められる傾向
建物の状態状態が良いほど売りやすい現況のまま対応できる場合がある

「時間がかかっても高く売りたい」なら仲介、「早く手放して負担をなくしたい」「古くて売れるか不安」なら買取が適しています。買取価格が仲介より低くなる理由は「不動産買取が安い理由とは?」でくわしく解説しています。

相続した空き家には税の特例があります

相続した実家(空き家)を売る場合、一定の要件を満たすと譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。ただし昭和56年5月31日以前の建築売却代金1億円以下相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までの売却など要件が細かく、期限もあります。詳しくは「相続した空き家の3,000万円特別控除」をご覧ください。適用の可否は税理士または税務署にご確認ください。

4. 対処法② 貸す・活用する

「思い出のある実家を手放したくない」という場合、賃貸に出して活用する選択肢があります。人が住む状態が続けば建物の劣化を抑えられ、住宅用地の特例による土地の固定資産税の軽減も維持されます。

4-1. 貸す前に確認したいこと

  • 賃貸需要があるか:周辺に賃貸物件の募集があるか、借り手が見込める立地かを確認します。
  • リフォーム費用がいくらかかるか:水回りの設備や内装は、貸すために手を入れる必要があることが多いものです。
  • 管理の手間を誰が担うか:入居者対応・修繕・家賃の管理などが発生します。管理会社に委託する方法もありますが、費用がかかります。
  • 空室のリスク:借り手が見つからない間も、固定資産税や維持費はかかり続けます。

賃貸は「家を残しながら活かせる」魅力がある一方、投資としての判断が必要になります。リフォーム費用を家賃収入で回収できるのか、何年かかるのかを試算してから決めましょう。活用の具体的な進め方は「実家を賃貸・活用して残す選択肢」で解説しています。

5. 対処法③ 解体して更地にする

建物の傷みが激しく、そのままでは使えない・売りにくい場合は、解体して更地にする選択肢があります。土地として売却したり、駐車場などに活用したりできるようになります。

注意:更地にすると土地の固定資産税が増える場合があります

住宅が建っている土地には、固定資産税を軽減する住宅用地の特例が適用されています。建物を解体して更地にするとこの特例の対象から外れるため、土地の固定資産税の負担が増える場合があります。そのため解体は「売却の見通しが立ってから」など、タイミングの見極めが大切です。実際の税額は物件所在地の市区町村にご確認ください。

5-1. 解体を検討する前に

「古いから解体してから売ろう」と考える方は多いのですが、先に解体するのが有利とは限りません。次の点を確認してから判断しましょう。

  • 現況のままでも売れるか:買主が「自分で建て替えたい」「リノベーションしたい」と考えている場合、解体費用をかけずに売れることがあります。
  • 解体費用はいくらか:建物の規模・構造や、重機が入れる立地かどうかで金額は変わります。
  • 再建築できる土地か:接道の条件によっては、解体すると建物を建て直せなくなる土地もあります。この場合は解体が不利に働くことがあります。
  • 税の特例との関係:相続した空き家の特例では、耐震基準を満たすか取り壊すかが要件になる場合があります。

解体を決める前に、不動産会社に「現況のままで売れるか」を相談することをおすすめします。判断の考え方は「古い家・築古住宅は売れる?そのまま売却/解体して更地の判断」で解説しています。

空き家の4つの対処法(売る・貸す・解体する・管理を続ける)を比較するイメージ
4つの対処法は、立地・建物の状態・かけられる手間と費用によって適したものが変わります

6. 対処法④ 管理を続ける

「近いうちに子どもが住むかもしれない」「きょうだいの合意がまだ得られていない」といった事情がある場合は、当面は適切に管理を続けるという選択もあります。ただしこれは「何もしない」ことではありません

6-1. 空き家の管理でやるべきこと

  • 定期的な換気・通水:湿気とカビ、排水管の悪臭を防ぎます。
  • 庭木・雑草の手入れ:近隣への越境や、害虫・不法投棄の原因になります。
  • 郵便物の確認:郵便物がたまると、留守が分かり防犯上のリスクになります。
  • 雨漏り・破損の点検:早期に見つければ小さな修繕で済みます。
  • 火災保険の確認:空き家は契約内容の見直しが必要になる場合があります。

遠方などで自分での管理が難しい場合は、空き家管理を代行するサービスを利用する方法もあります。ただし、管理には費用と手間が続き、建物は年々傷んでいきます。「いつまで管理を続けるか」の期限を決めておくと、判断を先送りにせずに済みます。

管理を怠ると行政から指導を受けることがあります

適切に管理されていない空き家は、法律に基づき「管理不全空家等」「特定空家等」として指導・勧告の対象となる場合があります。勧告を受けると土地の固定資産税の軽減(住宅用地の特例)が解除される規定があり、税負担が大きく増えることがあります。詳しくは「特定空き家・管理不全空き家に指定される流れと固定資産税」をご覧ください。

7. 迷ったときの判断チャート

ここまでの内容を、判断しやすい形に整理しました。当てはまるところから読んでみてください。

あなたの状況まず検討したい対処法
使う予定がなく、管理の負担をなくしたい売る(仲介または買取)
古くて売れるか不安・早く手放したい売る(買取)を軸に、現況で売れるかを相談
賃貸需要のある立地で、建物の状態も良い貸す/収支を試算してから判断
建物の傷みが激しく、土地には需要がある解体も選択肢/ただし現況で売れるか先に確認
家族の合意がまだ得られていない当面は管理/並行して査定を受け、数字をもとに話し合う
遠方で管理に通えない売るを軸に検討/管理代行は一時的な手段として

どの状況にも共通するのは、「実家が今いくらで売れそうか」を知っておくと判断が早まるということです。売却を決めていなくても、査定を受けること自体に問題はありません。相場や査定の調べ方は「不動産の売却相場・査定の調べ方」で解説しています。

8. よくある質問(FAQ)

Q1. 空き家になった実家の対処法にはどんな選択肢がありますか?

大きく「売る」「貸す(活用する)」「解体して更地にする」「管理を続ける」の4つです。使う予定がなく負担をなくしたい場合は売却が分かりやすく、固定資産税や管理の手間から解放されます。立地や建物の状態が良ければ賃貸で収益を得る方法もあります。建物の傷みが激しい場合は解体して土地として売却・活用する選択肢もありますが、更地にすると土地の固定資産税の軽減が外れる点に注意が必要です。当面手放したくない場合も、適切な管理は欠かせません。物件の状態・立地・ご家族の希望によって適した選択肢は変わります。

Q2. 空き家は売るのと貸すの、どちらが良いですか?

一概にどちらが良いとは言えず、立地と建物の状態、そしてご家族が管理の手間をどこまで負えるかによって変わります。賃貸需要が見込める立地で、建物の状態も良ければ、貸して収益を得る選択肢に適しています。一方、賃貸に出すにはリフォーム費用がかかることが多く、借り手が見つからない期間の負担や、入居後の修繕・トラブル対応といった管理の手間も続きます。遠方にお住まいで管理が難しい場合や、まとまった資金化を優先したい場合は売却が適しています。まずは売った場合の価格と、貸した場合に見込める収支の両方を把握して比べると判断しやすくなります。

Q3. 古くて傷んだ空き家でも売れますか?

建物が古くても、土地に需要があれば売却できるケースは少なくありません。方法としては、建物を残したまま現況で売る、解体して更地として売る、不動産会社に直接買い取ってもらうといった選択肢があります。買主を探す仲介では買い手が見つかるまで時間がかかることがある一方、不動産会社による買取であれば現況のまま対応できる場合があります。ただし、買取価格は仲介で売れる価格より低くなるケースがほとんどです。解体してから売るか、現況のまま売るかは費用と売りやすさの兼ね合いで変わるため、解体前に不動産会社へ相談することをおすすめします。

Q4. 解体して更地にすると、税金はどうなりますか?

住宅が建っている土地には、固定資産税を軽減する「住宅用地の特例」が適用されています。建物を解体して更地にすると、この特例の対象から外れるため、土地の固定資産税の負担が増える場合があります。そのため、解体は「売却の見通しが立ってから」「買主が決まってから」など、タイミングを見極めることが大切です。また、解体には費用がかかり、建物の規模や構造、立地条件(重機が入れるかなど)によって金額は変わります。実際の税額や軽減の適用については、物件所在地の市区町村にご確認ください。

9. 相談先を選ぶときの3つの視点

空き家の対処は、「売る」と決めてから相談するより、決める前に相談したほうが選択肢が広がります。次の3つの視点で相談先を見比べてみてください。

  • 視点① 売る以外の選択肢も含めて中立に提案してくれるか

    空き家の答えは「売る」だけとは限りません。売却・活用・解体・管理を、物件の状態やご家族の希望に応じて中立的に比較し、提案してくれる相談先だと、納得のいく判断がしやすくなります。

    👉 とくに「解体すべきか」「現況のまま売れるか」の見極めは、費用が大きく変わるポイントです。

  • 視点② 建物の価値まで評価できる査定手法を持っているか

    築年数のみで判断するのではなく、建物の性能や維持管理の履歴も踏まえて評価できるかどうかで、長く大切にされてきた実家の査定額の納得感は変わります。

    👉 一例として、ミサワホームを含む大手ハウスメーカー10社が設立した「一般社団法人 優良ストック住宅推進協議会」の評価基準に基づく査定では、築年数に加えて建物の性能や維持管理の履歴なども評価の対象とされています。※この評価基準は、協議会に加盟する大手ハウスメーカー10社が手がけた建物を対象としています。

  • 視点③ 相続・遠方・住み替えまでワンストップで相談できるか

    空き家の背景には、相続の手続き、遠方の物件の管理、親の住み替えなど、複数の課題が重なっていることがほとんどです。各分野をバラバラに相談するのは負担が大きいため、まとめて相談できる相手だと安心です。

    👉 MISAWA RELAY(ミサワリレイ)ミサワホームの不動産仲介・買取再販事業 の「家活(いえかつ)コンシェルジュ」は、実家の査定から、売却・活用のご提案、必要に応じて司法書士・税理士との連携、住み替えのご相談まで、ワンストップで伴走します。古い建物や遠方の実家は、買取再販ブランド「Homever(ホームエバー)」で対応できる場合もあります。

10. まとめ:まず「価値」を知ることから

空き家になった実家の対処法は、売る・貸す・解体する・管理を続けるの4つ。どれを選ぶかは、立地・建物の状態・ご家族の希望・かけられる手間と費用によって変わります。

判断に迷ったら、①名義と権利を確認 →②今いくらで売れそうかを知る →③かけられる手間と費用で絞るの順に進めてみてください。とくに②の査定は、どの選択肢を選ぶにしても判断の土台になります。数字がわかれば、きょうだいでの話し合いも感情論になりにくく、前に進みやすくなります。

そして、もっとも避けたいのは何もせず放置することです。放置している間も税金と管理の負担は続き、建物は傷み、売れる価格は下がっていきます。MISAWA RELAY では、実家の無料査定から、売却・活用のご提案、相続の手続きの整理、住み替えのご相談まで、家活コンシェルジュがワンストップでサポートします。「まだどうするか決めていない」という段階からでも、お気軽にご相談ください。

MISAWA RELAY|空き家になった実家のご相談を無料で承ります

まずは無料査定から。売る・貸す・解体を数字で比べられます

建物の状態や維持管理の履歴も踏まえて査定し、家活コンシェルジュが売却・活用のご提案から相続の手続きの整理、住み替えのご相談までサポートします。古い建物や遠方の実家のご相談も大歓迎です。

お電話でのご相談 0120-521-330(電話・WEBどちらでもご相談いただけます)

※お電話受付時間:9:00〜18:00(年末年始を除く)/ 個人情報は厳重に管理いたします
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監修:MISAWA RELAY 編集部(宅地建物取引士 在籍)

MISAWA RELAY(ミサワリレイ)は、ミサワホーム株式会社の不動産仲介・買取再販事業です。住宅メーカーとして長年にわたり住宅を支えてきた知見を活かし、不動産売却・相続を初めて検討される方にもわかりやすく正確な情報をお届けしています。

免責事項
※本記事は情報提供を目的とした一般的な解説であり、特定の不動産取引や個別の判断に関する助言ではありません。具体的なご判断は、宅地建物取引士・税理士・司法書士等の専門家にご相談ください。
※固定資産税の住宅用地の特例や、空き家に関する行政の指導・勧告の運用は、物件所在地の市区町村によって異なります。実際の取扱いは各自治体にご確認ください。
※税の特例の適用可否は要件が細かく、個別の事情によって異なります。税理士または所轄の税務署にご確認ください。
※記載内容は2026年8月時点の情報に基づいています。法改正・税制改正等により内容が変更される場合があります。最新の情報は国税庁ホームページや各自治体等でご確認ください。
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