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季節のいろどり
品種が豊富!カーネーションを一年中楽しもう
5月の「母の日」のイメージが強いカーネーションは、実際には一年中、手に入りやすい花の一つです。加えて、豊富な色合いや咲き方があり、選ぶ楽しみもあります。
カーネーションの特徴や色、咲き方の種類、素敵に飾るアイデアなど、カーネーションの魅力をご紹介します。
カーネーションの特徴
切り花としての魅力
なんと言っても、長持ちするのがカーネーションの魅力です。季節にもよりますが、鮮度の良いものを選べば10日〜2週間ほど日持ちします。
もう一つの魅力は、色や咲き方のバリエーションが豊富なこと。赤、白、ピンク、黄、紫、オレンジ、クリーム、ブラウン、黒……。単色に加えて、複色と呼ばれる1枚の花びらに複数の色が混ざり合ったニュアンスカラーもあります。
お手入れ方法
カーネーションを長持ちさせるには、以下を心がけましょう。
- 茎は斜めにカットすると、切り口の断面が大きくなり、吸水しやすくなります。
- 水に浸かっている部分の葉は取り除きます。葉が水に浸かっていると、水が腐りやすくなります。カーネーションの茎は丈夫ですが、節の部分が折れやすいので、葉を取り除くときは強く引っ張らず、やさしくちぎるようにしましょう。
- 水に浸かっている茎はぬめりやすくなるため、花瓶の水の量は少なめに。
- 水はこまめに替えましょう。難しい場合は切り花延命材もおすすめです。
- 水を替えるときに切り口を数ミリ切り戻す(新たに切り直す)と、花まで水が上がりやすくなります。
素敵に飾るには
①カーネーションだけを生ける
カーネーションは茎がしっかりしているため、比較的生けやすい花です。少ない本数でまとめたいときは、口が細い花瓶を選ぶと生けやすく、花が安定します。ピッチャーのような形に特徴のあるものや、ワインの空き瓶などにカジュアルに飾るのもおすすめ。
②季節の花と少ない本数でまとめる
カーネーション1本と他の花を少ない本数で飾りたいときは、茎に動きのある花や一輪に複数の花がついているスプレー咲きの花を組み合わせてみましょう。少ない花材でも伸びやかさや広がりを出すことができます。
③草花との小さなアレンジ
小さな花器に生けるときは、器のサイズに合った小輪のカーネーションかスプレーカーネーションを小分けにして使いましょう。
④草花との小さなアレンジ
大輪、中輪、スプレー咲きなど、品種が豊富なカーネーションを複数使い、草花と組み合わせれば、多色ならではの色合わせが楽しめます。
⑤季節の草花を庭で摘んだイメージで
庭から摘み取った雰囲気で、ブリキのバケツにアレンジするのも楽しいもの。ピンク系のカーネーションとスプレーカーネーションに季節の草花を合わせて、ロマンチックな色合わせもいいでしょう。カーネーションを白系にすればさわやかに、オレンジや黄色にすると元気な雰囲気に。色合わせ次第で仕上がりの雰囲気がガラリと変わります。
豊富な色合いがあり、長持ちするカーネーション。春夏秋冬、カーネーションと季節の花を組み合わせて花のある暮らしを楽しみませんか。
金子 三保子かねこ・みほこ
フラワーコーディネーター。1997年よりフラワースクールにてスタッフを経験後、2001年に花屋「レコルト」を設立。花のギフトや装花・コーディネイトなど、幅広く活動中。近著に『植物のきもち~がんばりすぎないガーデニング』(日東書院本社)がある。