Frontier Story

自分を変えた
「提案」の重要性

戸建住宅事業
2014年入社/岡山県立大学卒

藤塚 亮太Fujitsuka Ryota

商品開発部 企画デザイン課
デザイナー
二級建築士 インテリアコーディネーター
インテリアプランナー
既存住宅状況調査技術者

Frontier Storyフロンティアストーリー

営業設計として初めてのお客さま

私が営業設計になって間もない頃、ベテランの営業から提案をしてほしいお客さまがいると連絡がありました。営業設計は基本的に、営業から直接指名での依頼があります。まだ経験のない私でよいのかと、正直思いましたが、お客さまがインテリアに興味がある方でしたので、プラン提案に加えインテリアの提案もしてほしいとのことでした。今から思えば、私がインテリアが好きということもあり、お客さまとの関係も築きやすく、営業とも連携がとりやすい年齢であることが良かったのではと思います。

お客さまは奥さまがアパレル業界のお仕事をされている方で、モノに対する美的感覚が豊かな方でした。靴がお好きで100足以上お持ちで、家具にもこだわりをもった方でした。当然、家へのこだわりも強く、ご要望もとても多いお客さまでした。お仕事をされていますので、その辺もプランに反映する必要がありました。

一番苦労したのは、玄関から水回りへの動線でした。仕事から帰り、すぐに手洗いができるよう、玄関の近くに洗面所を設けることを希望されており、洗面台は見える位置に置くため見た目を美しく、加えて、室内干しができる広めの脱衣所も必要で、天気が良い日は洗濯物を外に干したいと日当たりにもこだわっていらっしゃいました。しかし日当たりのよい庭側に洗面所を配置してしまうと、玄関からの距離が離れてしまいます。そこで、洗濯物が乾くプロセスを調べてみると、日当りはあまり関係ないということがわかり、そのご説明をして、乾燥機を用いた室内干しができる空間をご提案することで納得をしていただきました。

営業からの依頼であるインテリアの提案については、お客さまの好みを知るために、お持ちの家具を教えてもらい、その家具屋へ実際に足をはこびました。家具を見ることでお客さまの好きなテイストがわかるとインテリアの提案をするのに役立ちます。その点は人一倍動きましたね。お客さまからも「ここまでしていただけるとは思わなかった」と言っていただけました。私自身も家具が好きなので共感する部分もあり、お客さまの嗜好もよく理解できました。

契約を獲るために

どんなに信頼関係ができたお客さまでも、基本的に競合が無いということはありません。お客さまにとっては一生に一回の大きな買い物ですので、他社にも見積りをとり、検討するといったことがほとんどです。私は他社との差別化をするために、ミサワホームだからこそ実現できるプランのご提案をしました。それはリビングの高天井です。構造体の高さを自由に設定できるミサワホームの強みをいかして、リビングを3メートルの天井高とすることで、伸びやかな開放感のある空間のご提案をしました。お客さまは将来ご自身が高齢になったと時のことを考えて、1階に和室を希望されていましたが、私は1階に寝室を設置する提案をすることで和室を無くし、そのかわりに雰囲気のある小上がりの和の空間を用意しました。

その和の空間と天井の高さの組み合わせを気に入っていただき、競合に勝つことができました。

お客さまの暮らしを真剣に考える、それが営業設計

契約をいただいた後も、お客さまのご希望を伺いながら何度もプランの変更を繰り返し、お客さまも私も納得するまで、とことん考え抜きました。例えば、お客さまは「キッチンの近くに洗面所があったほうが洗濯が楽なんです」と話していたのですが、よく聞くと、キッチンを使う時間と洗濯をする時間が全く異なります。だとしたらキッチンの近くになくても大丈夫ですよね、というお話しをさせていただきました。

本当に生活に必要なものは何かを真剣に考えて提案する。それが快適な暮らしにつながる。予算を考えなければ夢のような家はできて当たり前ですが、大半のお客さまは住宅ローンを組んで家を建てますから、そこに支払いが発生します。私たち営業設計は、そこまで含めて提案をしなくてはなりません。支払いが月に2万円増えたとして、その増えたぶんの提案は2万円に値するものなのかを考えて提案をしています。

お客さまのために私が描いた図面が形になり、もしかしたら100年残るかもしれない、それはやりがいのある仕事ですね。お客さまにとって一生に一回の家のプランを私が作る。そこに生活が生まれることに関われること、こんな素晴らしい仕事はないと思います。

お客さまに喜んでいただける、それが一番

今まさに建築も終盤をむかえています。営業設計として初めてのお客さまですが、ご契約をしていただくまでに相当数のプランを描き、契約後の打ち合わせが8ヶ月と長期間続き、それもこだわりが強いお客さまでしたのでほとんど1週間に一回、毎回2,3時間位打ち合わせを重ねてきました。それを経ていよいよ引き渡しです。お引渡しまでは本当にお客さまに満足いただけるのか不安が大きいのですが、その反面とても楽しみでもあります。綺麗事ではなく、お客さまに喜んでいただけることが一番嬉しいですね。

お客さまからは、「引き渡しが終わったらバーベキューしようよ」とお誘いいただいてますので、いいお肉を持って遊びにいこうと思っています。

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