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interview

モダンな絵本の世界を
家族みんなで楽しもう!

ニジノ絵本屋 代表
いしいあやさん

「家族みんなで、絵本を楽しんでほしいですね」
作家とのつながりを重視して、
新しいモダンな絵本の世界を広げている
いしいさんに、絵本がある暮らしの魅力を伺った。
読み終えた頃には、絵本を飾りたくなるだろう

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  • はじめまして、ニジノ絵本屋です
    ニジノ絵本屋は、東京にある絵本専門店です。「ニジノ」と名づけたのは、作り手と読み手の虹のかけ橋としての絵本屋にしたかったから‥‥。お店を始めて9年目です。その間に作家さんと一緒に作った絵本やご縁があって知りあった作家さんの絵本を中心に扱っています。普通の本屋さんでは見かけない、めずらしい絵本が多いかもしれません。

    お花と同じように部屋に飾りたくなる
    「子どもに読ませたい絵本」というよりは、その存在自体が、そこにいる人たちの気持ちを癒したり、気持ちを良くしたりするパワーを持っている絵本がいいと思っています。お花と同じように部屋に飾りたくなる。そして部屋の雰囲気を変えてしまう‥‥そんな絵本ですね。子どもだけじゃなく、家族みんなで楽しむ絵本‥‥「お母さんが大好きな絵本を、子どもが大好きになる」。そういう世界が、すてきだと思います。
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  • 家族みんなで楽しんでほしい
    どうしても絵本は、大人が子どもに与えるもの‥‥実際にそうなんですけど、読み聞かせもとても大事なことなんですけれど‥‥。私としては、お父さんやお母さんと子どもが横並びで一緒になって、絵本で盛り上がってほしいんです。そうして、純粋に「絵本って楽しいな」という記憶を、大人になっても持ち続けてほしい」と思っています。

    絵本一冊から広がる魅力を
    たとえば、私たちが「はらぺこめがね」さんと、一緒に作ったはらぺこ印の3部作は、教訓めいたものはなくて、食べ物のおいしさを訴えたい、「本物よりおいしそうに見える絵本にしよう!」と、言って作りました。とにかく読んでいて楽しいし、食べたい欲が刺激されます(笑)。ほかにも、声に出すと音が心地よかったり、キャラクター探しがおもしろいとか‥‥。絵本一冊から広がる魅力を、親子が一緒になって楽しんでほしいですね。

    スイカのお皿のフルーツポンチを再現
    「フルーツポンチ(作:はらぺこめがね)※」には、スイカのお皿にフルーツポンチを盛りつけているシーンがあるんですけど、夏になるとファンの方が、そのシーンを再現してSNSにアップしてくれるんです。そんなふうに絵本の世界を、実際にやってみるのもいいですね。ほかにも「ふーってして(作:松田 奈那子)※」は、水彩をぽとんと垂らして、ストローで吹く技法が使われています。この夏、オンラインワークショップで、同じ手法でうちわを作ったのですが、そういう工作も盛り上がりました。
    ※絵本「フルーツポンチ はらぺこ印①」(刊行:ニジノ絵本屋)/絵本「ふーってして」(刊行:KADOKAWA)
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  • 忙しい大人が癒されます
    基本的なスタンスとして、子どものための絵本だとしても、大人が買うので「大人にも好きになってほしいな」という気持ちがあります。大人向けに作った絵本もあるんです。「COFFEE TIME(作:ナカセコ エミコ 絵:うのまみ)※は、「大人が少し疲れたときに眺めてもらいたい」という気持ちで作りました。絵本には、忙しい大人が気軽にめくることによって癒される‥‥そういう魅力があります。
    ※絵本「COFFEE TIME 珈琲とめぐる毎日」(刊行:FILAGE)

    「えほんLIVE」を開催
    ニジノ絵本屋が開催する「えほんLIVE」では、大人も楽しんでくれていて、お父さんやお母さんが赤ちゃんを抱っこしながら、ノリノリで踊っているシーンをよく見かけました。絵本と音楽が掛け算になると、強く心が動かされることがあって、それは私自身が何度となく経験しています。楽しくなるのもありますし、泣いてしまうのもあります。絵本の楽しみ方はいろいろです。
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    絵本の音楽祭in水の都音楽祭 2019.11.03~04

  • 家族が集まるところに絵本コーナー
    お客さんで、ニジノ絵本屋と同じように壁の一部をDIYで黄色に塗って、本棚を作ってくれた方がいました。リビングやダイニングの壁の一角に絵本コーナーを設けるといいですよ。絵本は薄くて、表紙が硬いので飾りやすい。表紙が見えるように面で並べてディスプレイするのがお勧めです。

    季節や暮らしのテーマに応じて
    絵本を面で置く棚は、細い木を壁に設けるだけなので、簡単にDIYできます。それに本棚を置くわけではないので、部屋が狭く感じることもありません。季節や暮らしのテーマに応じて絵本をセレクトすれば、日々の暮らしが明るくなります。

    いつも手の届く場所に
    自然に手を伸ばしたところに絵本がある。そんなふうに、絵本をそばに置いて暮らしてほしいですね。きっと一冊の絵本から、さまざまな喜びが広がっていくと思います。お父さんがビールを飲みながら、子どもと一緒に絵本を読んだりして、家族みんなの笑顔につながっていくといいですね。
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いしい あやさん
いしい あやさん
絵本専門店「ニジノ絵本屋」代表。2011年に東京都目黒区に「ニジノ絵本屋」オープン。2012年より「ニジノ絵本やレーベル」をはじめとした出版事業を始める。作家とのつながりを重視して、モダンな絵本の世界を広げている。また、絵本にまつわるワークショップやえほんLIVEなどのイベントを国内外で開催。あらゆるジャンルとのコラボレーションを模索しながら、「絵本」でつながるヒト・モノ・コトで楽しい時間をみんなで共有することを理念に活動している。著書に「ニジノ絵本屋さんの本」(刊行:西日本出版社)がある。

関連サイト
ニジノ絵本屋

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ちいさなみずたまり
ちいさなみずたまり
「これは、あるひとつの ちいさなみずたまりの物語。あるなつのひのことです。もりのうえに はげしくあめがふりました。あまぐもがさると もりにはたくさんのみずたまりができました」。谷川俊太郎さんによる寄稿詩が入った、こどもからおとなまで魅了する美しい物語と水彩画の絵本。2020年4月(ニジノ絵本屋)



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