interview
お気に入りの道具で、
自分を充たす
「北欧、暮らしの道具店」店長
佐藤 友子さん
実用的で暮らしを楽しくする品々を扱うだけでなく、
暮らしを楽しむコンテンツがつまった
ネットショップ「北欧、暮らしの道具店」。
店長・佐藤さんに北欧雑貨との出会いと魅力、
そして、お気に入りのモノに囲まれた暮らしを聞いた。
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- 子どものころからインテリアが好き
- 昔から雑貨は大好きで、小学生の頃からおこづかいで、かわいい布を買っては、自分の部屋の模様替えをしていました。そうやって気軽に、暮らしをデコレーションすることを楽しんでいましたね。ひとり暮らしをするようになってからは、中古の食器棚や骨董品など風合いのある家具を買って、部屋づくりにまい進。そんなふうに年齢を重ねて、28歳の時にインテリアコーディネイトの仕事を始めました。
スウェーデンの旅が転機でした
31歳の時に、夫が出張でスウェーデンに行くことになり、北欧デザインに興味があったので一緒に行くことにしたのですが、到着した時から体調が良かったんです。海外に行くと体調を崩しがちでしたが、スウェーデンに滞在中は、ずっと体の調子が良くて、気持ちが軽くなりました。心だけでなく体も、北欧の暮らしぶりに共感する部分があったのだと思います。
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- ゆったりとした時間が流れる暮らし
- スウェーデンでは、アンティークショップで北欧雑貨を見たり、現地で暮らす方にお会いしました。現地で伺った友人宅は、蛍光灯のような明るい照明はなく、間接照明ばかり。夜になると、家族全員が集まり、キャンドルを灯して、ゆったりと夕食を味わっていました。そんな、大地にしっかりと立った暮らし方は、日本では見たこともなかったので、驚きましたね。それに、街を歩いていると、家々の窓にキャンドルが灯っていて、心が温まったのもいい思い出です。
北欧デザインの魅力
スウェーデンで多くの北欧の雑貨を見て、大好きになりました。北欧デザインには、厳しい気候の下でも暮らしを楽しもうとする力強さがあります。カップやソーサー、ファブリックひとつをとっても、絵柄がとてもカラフル。カラフルなのに、飽きのこないモダンなデザインが施されています。また、北欧雑貨ならではのブルーには、吸い込まれるような夏の空を思い起こさせる、彩度の高い清々しさがあります。職人やデザイナーが、生活を明るくしようと生み出した北欧デザインに、すっかり魅せられました。滞在中に、いくつもの感動があり、「北欧、暮らしの道具店」を始めることにしたのです。
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- 好きなモノがあることで、心が安らぐ
- スウェーデンの旅から10年になりますが、最近では北欧雑貨だけでなく、自分の暮らしにフィットするものは身近に置いています。私にとって、自分の好きなモノが身近にあるというのは、とても切実です。日々の忙しさの中で、自分を見失いそうになる時でも、それを目にすることで、「こういうモノが好きなのが、私」と、自分のアイデンティティを再確認できる。自分を取り戻す時間が生まれます。
この家も、ギャラリー収納が決め手でした
この家に住むことを決めた、ひとつの理由がリビングダイニングに設けられたギャラリー収納です。ちょっとイライラしてしまう時でも、ギャラリーに飾った雑貨が目に入り、気持ちが和らぎます。機能的に役に立つことがなくても、好きなモノが目に見える場所にあるだけで、日々の励みになります。
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- 好きなモノに囲まれてリラックス
- 子どもが寝て、家事もひと段落した寝る前の時間は、私のリラックスタイム。スウェーデンの家庭で見たように、間接照明だけにして、キャンドルを灯して自分の時間を過ごしています。短い時間でも、大好きな世界観に包まれて過ごす時間があることで、暮らしにメリハリがついて、次の日に向けて気持ちの切り替えができていると思います。
こだわりのモノから住まいを考える
これから住まいをつくるとしたら、家具やキッチンなど、とても大好きなひとつから世界を広げていきたいですね。たとえば、一生つきあっていきたいソファを決めてから、テレビボードにはアンティークのものを使おう。それなら、LDKは20畳くらいほしいな。そんなふうにイメージを広げて、住まいを考えてみたいと思います。好きなモノを活かした空間なら、豊かで心地のいい暮らしができると思うのです。
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profile
- 佐藤 友子さん
- ネットショップ「北欧、暮らしの道具店」店長、株式会社クラシコム取締役。兄と一緒に「北欧、暮らしの道具店」を立ち上げる。子育てに奮闘しながら、店長として商品セレクト、ネット記事、新規プロジェクトなどの運営全般に携わる。
関連サイト
北欧、暮らしの道具店