interview
家族の暮らしを彩る
キャンドルタイム
キャンドルアーティスト
マエダサチコさん
やわらかい香りや造形の楽しさだけでなく、
キャンドルの炎には、癒しの力がある。
花やスイーツをモチーフにしたキャンドルなど
独創的な作品をつくるキャンドルアーティスト・マエダサチコさんに
家族で楽しむキャンドルの灯し方を聞いた。
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- ルーツは、理科の実験でした
- 小学生の頃からミシンを使ったり、お味噌をつくったり、裁縫やお料理など、とにかく何かをつくることが大好きでした。理科の授業でロウソクを溶かして融点を測る実験が、私にとってはとても新鮮。家に帰ると、すぐに仏壇のロウソクを溶かしてロウを別のカタチに変えたりして、夢中になって遊んでいました。
いろいろな形にチャレンジ
大人になっても趣味でキャンドルをつくることは続いていて、友人の記念日などにプレゼントしていました。ある時に、雑貨店で個展のお誘いをいただき、せっかくなのでケーキやキノコをモチーフにしたキャンドルをつくりました。それを機にキャンドル制作の依頼をいただくようになって、雑誌などでも紹介され、18年ほど前にお店をオープン。姉と一緒にVida=Feliz(ヴィーダフェリス)というブランドで活動するようになりました。
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- 「かわいい」をキャンドルに
- キャンドルをつくる時は、プレゼントしたくなるものやお部屋に飾ってかわいいものを意識しています。お花やスイーツをモチーフにして、香りをつけています。お花のキャンドルは、火を灯すと、重なった花びらから光が透けて、とてもきれい。花びらはロウを伸ばしてつくり、一枚ずつ重ねてカタチにしています。スイーツがモチーフのキャンドルは、泡立て器を使ってホイップしたり、絞ったり、本物のお菓子と同じようなつくり方ですね。
素材の楽しさも魅力
キャンドルの素材になるロウは、天然素材のソイワックスやミツロウなど、いろいろな種類を使い分けます。たとえば大豆が原料のソイワックスは融点が低く、火を灯したときに香りが広がりやすいので、アロマキャンドルに。ミツロウはミツバチの巣からつくられたロウで、化粧品の材料にも使われます。天然由来のロウは、燃えるときに煤(スス)がでにくいのも特徴です。芯もいろいろで、ウッドウィックは男性に人気。木製の芯でパチパチと爆ぜる音がして、家の中で焚き火の気分が楽しめます。
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- キャンドルの炎がもたらす癒し
- キャンドルの灯りは、人が一番落ち着く照度といわれています。部屋の明かりを消して、やわらかな光を放つ炎のゆらぎを眺めていると、いつもと違った落ち着いた時間が流れます。ロウのゆったりとした変化やアロマの香りを楽しんでいると、いつの間にか時が過ぎていきます。
自宅でも簡単につくれます
溶かしたロウは10分ほどで固まるので、オブジェをつくるときは手際よくカタチにしないといけませんが、ティーカップを使ったアロマキャンドルなら、自宅でも簡単につくれます。私は女性らしいほのかな甘い香りが好きで、ローズやラベンダーローズ、フリージアなどのオイルの香りを楽しんでいます。好みのアロマをミックスして、オリジナルの香りをつくってみるのもお勧めです。
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マエダサチコさんインスタグラム
candle.vida.maeda
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- キャンドルで暮らしを彩る
- ホームパーティーのときなど、料理やお皿に合わせてキャンドルをコーディネートすると、会話が弾みますし、おもてなし感が加わります。他にも、パパの誕生日に子どもと一緒につくったキャンドルでお祝いしたり、バレンタインにチョコレートの香りのキャンドルをプレゼントする。キャンドルを使うことで、暮らしに彩りが増して、思い出が刻まれます。最近では、キャンプを楽しむ方が増えています。虫除け効果のあるキャンドルを使って、家族でキャンドルナイトを楽しめば、子どもたちにとって思い出が増えると思います。
なんでもない日にキャンドルナイト
子どもと一緒にお菓子づくりや料理を楽しむように、気軽にキャンドルを灯してほしいですね。グラスに入れたり、水に浮かべたりしておけば、ロウが垂れても心配ありません。キャンドルの炎を眺めながら、その日のことを親子で話したり、なんでもない日にキャンドルを灯して、親子の時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。
撮影:ミサワホーム「CENTURY 蔵のある家」駒沢通り展示場
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profile
- マエダサチコさん
- キャンドルアーティスト。アートキャンドルスクール「Candle.vida(東京本校、大阪校、仙台校)」主宰。独自の世界観で物語のあるキャンドルを制作する傍ら、アートスクール、雑誌、テレビ、CM、展示会、イベントなど多方面で活躍。作品は、インスタグラムで紹介されている。
関連サイト
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