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トップ - THINK LIFE / ライフスタイルを考える - 手作りしたくなる和菓子の話

interview

手作りしたくなる
和菓子の話

和菓子教室「ももとせ」代表
安田 由佳子さん

和菓子は手を使うことが多い。
お餅を練って、ふっくらとした生地に触れたり、
手の中で丸めてカタチづくってゆく。
子ども心が、むくむくとふくらむ。
そんな和菓子づくりの楽しさを、
和菓子教室を主宰する安田さんに聞いた。

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  • 季節の素材の、手作りおやつ
    おやつは、いつも母の手作りでした。冬ならりんごのタルト、夏なら青梅の甘露煮といったふうに、その味は季節折々の記憶としても残っています。私は子どもの頃から台所に立つのが好きで、母の手伝いをしながら7人家族のご飯を作っていました。小学校6年生の時にもらったクリスマスプレゼントは、お菓子のレシピ本。今でも大切にしています。お菓子づくりに始まり、母が書き溜めていたレシピノートを見ながら、家庭料理をつくるようになりました。

    「ももとせ」は、百年と書きます。
    大人になっても料理が好きで、フランス料理を学び、北京料理をウー・ウェン先生、和菓子を金塚晴子先生に師事し、茶道も学んできました。そのなかで、シンプルな素材から四季を映した幾通りもの形を生み出す魅力に惹かれて、和菓子教室「ももとせ」を始めました。「ももとせ」は百年と書きます。長い年月みんなに愛され、作り続けられてきた和菓子を「作るところから楽しみたい」という思いで始めた教室です。
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  • 子ども心がふくらむ、手作業
    洋菓子は器具を使って作りますが、和菓子づくりは、こねたり丸めたりと手作業が基本。その手作業が、心地いいんです。お餅のやわらかい生地や、しっとりした「あんこ」に触れているだけで幸せな気分になりますし、その生地を手で練ったり、伸ばしたり、手の中で丸みのある形に仕上げていると、子ども心がふくらんで、楽しくてついつい笑顔になります。

    子どもたちも夢中になります
    子どもたちにも和菓子づくりは人気です。手作業はもちろん、作るプロセスにも興味津々。たとえば、葛きりづくりでは、熱が通った葛のでんぷんがすうっと透明に変わっていく変化は、見た目にも不思議なものです。幼稚園くらいの小さなお子さんとの親子教室では、2時間という長いコースでも子どもたちは夢中になって取り組んでいますね。
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  • 家庭で、気軽に作れます
    和菓子は使う材料がシンプルで、特別な道具はいりません。生地になる米の粉と水、餡子と砂糖があるだけでも、練切や大福などが作れます。もちろん、手の込んだものもありますが、専用の道具がなくても鍋やボウル、ヘラや箸など身近なキッチン用品を使って作れます。

    我が家の「あんこ」の味を考える
    「あんこ」は、和菓子の味の要。自分で炊いたものを使うようにしています。素材になる豆だけでも小豆以外に、虎豆、花豆、パンダ豆などいろいろな種類があって、味や見た目、風味の違いが楽しめます。通年レッスンの最初には、白砂糖・和三盆・黒糖などの「あんこ」の食べ比べをしています。違いを知れば、使い分けができます。お家でも数種類のあんこを作ってみて、家族の味を考えるのもいいですね。子どもの頃から味や素材の違いに興味が湧くと思います。
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  • お散歩してモチーフ探し
    作っていても、見たり食べたりしても、四季を楽しめるのが、和菓子の魅力です。春はイチゴが美味しいので、イチゴ大福。桜の季節を先取りして、桜餅。新しい和菓子を作ろうとするときは、お散歩から始めます。庭に植えられた植物、蝶々やセミの声など、四季折々の心を動かすものたちがモチーフになります。お子さまと一緒にお散歩して季節の変化を感じて、その日のおやつのテーマを決めるのもいいですね。

    四季を感じて、和菓子にする
    私の実家には梅の木がありました。2月ごろから庭の梅の花が咲きはじめ、初夏の頃になると青い茎がしゅーと伸びて、それから葉が茂って、小さな実がふくらみ始める。その時々の美しさがありました。万葉集などで歌に詠まれているように、四季の美しさを和菓子に込めていく。それも和菓子づくりの醍醐味です。
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  • ホームパーティーに和菓子を
    ホームパーティーや子どものお誕生会などの演出として、かわいい和菓子があると目をひきます。小さいので手に取りやすくて、フィンガーフードに丁度いい。それに、和菓子にまつわる物語を紹介したりすると、会話が弾みます。春には草餅、夏には水無月やあんみつ、秋なら栗饅頭といったふうに、旬の味覚をお子さんと一緒に覚えながら、ご家庭で作って味わってほしいと思います。

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profile

安田由佳子さん
安田 由佳子さん
大学卒業後、ジャパンフードコーディネータースクール入学・卒業、FFCC(フランス料理文化センター)卒業。北京料理をウー・ウェン先生、和菓子を金塚晴子先生に師事。大学時代よりケータリング会社「Party Design」勤務。現在、貝印株式会社にフードコーディネーターとして勤務する傍ら、2012年3月より和菓子教室「ももとせ」を主宰している。

関連サイト
和菓子教室 ももとせ

information

はじめての手づくり和菓子
はじめての手づくり和菓子
「ももとせ」で人気のメニューを中心に、材料や時間の目安をはじめ、和菓子づくりの手順を初心者にも分かりやすく、丁寧に紹介しています。2016年4月発行(学研プラス)