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トップ - HomeClub特集 / 住まいのイメージをふくらませる - よい間取りとは、実際にはどんなものなのだろう?そして、実現させるための秘訣とは?

よい間取りとは、実際にはどんなものなのだろう?
そして、実現させるための秘訣とは?

#間取り

「よい間取りにしたい」という想いは、住まいづくりをする方なら誰もが抱く希望のひとつだ。
第一線で活躍する建築家にお話しをうかがいながら、魅力的な間取りをつくるポイントについて考えてみよう。

便利さだけにとらわれず心地よさを大切にした住まいを

住まいづくりに取り組む方に最初に行うのは、「どんな住まいにしたいか」を明確にするためのヒアリングだ。そこでは、「必要な部屋」「収納をなるべく多く」など、空間単体の広さや数についての要望を出す方が少なくない。「それらの要望は、機能性や利便性に関することと言えます。たしかに重要ですが、それ以上に大切なのは、毎日を心地よく愉しく暮らせる住まいにすることです」そう語るのは、数多くの住宅の設計を手掛けながら、設計士を目指す学生や、工務店設計者の育成にも尽力している建築家・飯塚豊さんだ。「たとえばオフィスビルの空間は、とても機能的で便利にできていますが、落ち着いて過ごす空間ではありませんよね。住まいをつくるのであれば、オフィスのような均質な空間とは真逆なものにするべきです。そのために必要な要素はいくつもありますが、ひとつは外とのつながりです。風がそよいだり、陽の光のうつろいが感じられたり、ときには鳥が飛んでいたり、そんな自然の環境が内にいて味わえる住まいは、誰にとっても心地よくて、快適です」まずは敷地の立地条件や環境について、何が魅力であり、どんな問題があるかを把握すること。それが間取りづくりの第一歩となる重要なポイントだ。

変化に富んだ空間構成が間取りの魅力をアップ

「均質ではない空間をつくる秘訣のひとつと言えるのが、天井や床など、上下方向の高さに変化をつけることです」たとえば天井高なら、高いほど開放感が味わえ、低ければ落ち着いた気持ちになれる。高さにメリハリのある空間構成は、生活に心地よいリズムを生み、暮らしの愉しさのもとにもなる。「室内に〝抜け〟をつくることも重要な秘訣です。空間の間仕切り壁を減らして、建物の端から端まで一直線に見渡せる〝抜け〟をつくることで、空間が実際以上に広く感じられますし、風や光も抜け心地よさも高まります」このほか、〝たまり〟となる空間をつくることもおすすめだ。〝たまり〟とは、ヌックのような「こもり感」を味わえる空間のこと。「人という生き物は広い部屋にいると、拠りどころを求めて、無意識に壁際や隅の方へ寄ってしまうもの。〝たまり〟とは、そんな拠りどころになる場所です」もしも部屋の広さや数が同じ2つの間取りがあったとしても、このような空間の変化があるかないかで、心地よさや暮らし方は大きく変わる。間取りと空間構成は、切っても切れない関係だ。「住宅メーカーによっては、工法などの制限から実現が難しい場合もあります。設計の自由度が高く、耐震性能や断熱性能にもすぐれた住宅メーカーを選ぶことをおすすめします」

飯塚さんが設計された住まいの一例

外の自然とのつながりを重視した住まいは、まちなみの美しさにも貢献する外観デザイン。天井はもちろん、スキップフロアなども巧みに活かしながら、上下方向の高さの変化がとても豊かな空間構成を実現。抜けのある空間は、開放感も抜群だ。

飯塚 豊(いいづか ゆたか)

1966年東京生まれ。一級建築士。i+i 設計事務所代表。法政大学デザイン工学部「構法スタジオ」兼任講師。デザインと性能が両立した木造住宅の設計に定評があり、「エコハウス大賞」など住宅関連の賞を多数受賞。著書に『ぜんぶ絵でわかる木造住宅』」(エクスナレッジ)など。