interview
家を建てたら、
ナチュラルガーデンを
家庭園芸家
いとうゆうこさん
家庭園芸家として、ブロガーとして活躍する、「いとうゆうこ」さん。
2児の母として、家事や子育てに忙しい毎日を過ごしながら、主婦目線での庭づくりを実践。
植物のディスプレイや収納アイテムなどのDIY、自ら育てたハーブを使った料理など
「ガーデニングを出発点としたライフスタイル」を楽しむ方法をブログで発信。
ガーデニングを通じて生まれる、豊かな時間を楽しんでいる。
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- どうしてガーデニングを始められたのでしょうか?
- 家を建てる前は、ガーデニングの経験があったわけではなく、新築の住まいが映えるようにと、ホームセンターの観葉植物コーナーで、ふと目についたかわいい鉢を直感的に選んだことから始まりました。そこから、火がついたように増えていったという感じですね。緑に囲まれた家にしたくて、ブルーベリーやラズベリーなど、いろんなベリーから多肉植物、そしてハーブと植えるようになりました。テーマは、ナチュラルガーデンです。自然の心地良さを大切にしたいから、そして気持ちを楽にして続けていきたいからです。ガーデニングして良かったのは、ゆったり、ゆるりとしたなかで、緑をフィルターにして自然のぬくもりを楽しみながら、豊かな時間を過ごせること。家のなかにいても、風にそよぐ枝葉やダイニングテーブルに映り込む木の影を感じて、癒されています。
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- ガーデニングの魅力とは、どういったものでしょうか?
- 私がガーデニングをしていると、通りかかった方が花の名前を聞いてくれたりして、コミュニケーションの機会が自然と増えましたね。それに、花や木を植えることは伝染するのか、この辺りに緑が増えたように思います。緑は、伝わる。そう感じました。また、ブログなどでハーブの寄せ植えを紹介すると、遠方に住む料理の先生から「ローズマリーと鰯の美味しい食べ方」を教えていただいたり、いろいろな人とつながって、情報交換したり一緒に企画を考えたりすることが増えました。
子どもたちは、一緒にガーデンのブルーベリーやフェイジョアの実を食べたり、花の種まきをしたりすることで、花が咲いたり実のなる季節を覚えるようになりました。時には熟す前のベリーを食べて「酸っぱいな」とか感じたりして。そうやって草や花とともに育つことで、豊かな感性が身についていると思います。
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- ガーデニングで、住まいを美しく見せるには?
- 自宅はシンプルなファサードなので、ガーデニングで樹木や花を増やしていくことで、とても豊かな表情になりました。始めた頃は植えるだけだったのが、ナチュラルな世界観を大切にしたくて、エアコンの室外機のカバーを自作したりしました。無機質なものより陶器などの経年変化を楽しめるものにしたり、プラスチックのものを使うときでも、ペンキで錆びた風合いを出したり。なにかしら工夫して、ひとつの世界観をつくっていくと、住まい全体として美しく感じられます。
さらにこだわるとすれば、とにかく実践することです。これは住まいづくりなどにも共通することだと思うのですが、美しい庭をつくるには法則性と感性があって、法則性という部分は勉強できるのですが、感性というのは実際に植物を見て養われるもの。枝ぶりを見たり、鉢植えが右にあるか左にあるか、どうすれば住まいが美しく見せられるか、実際にやってみる。そういったこだわりによって、美しく見せるセンスが研ぎ澄まされていくものだと思います。
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- 家を建てられる方にメッセージをお願いします。
- 最初に植えてみるなら、手間のかからない多肉植物やハーブなど。ハーブなら、お菓子や調理に使えて実益もあり、お庭も料理も見栄えがアップします。コンテナに寄せ植えにすると始めやすいのではないでしょうか。いろいろ植えていると、実は雑草などの草抜きの必要が少なくなるので、そういう部分でもお庭に興味を持って欲しいですね。わずかな時間でも土に触れると、気持ちがやわらぐというか、癒されます。枝を切ることで植物が元気になるなど、結果が見えるのもうれしいです。ワンコーナーでもいいから、ガーデニングを始めてみるといいと思います。
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profile
- いとうゆうこさん
- 家庭園芸家として自宅の庭で園芸を楽しみながら、その様子をブログで発信するブロガー。地元の園芸教室でワークショップを開いたり、造園デザイナーとのコラボや園芸用品の商品企画、地元の農園のPRなどにも携わる。
いとうゆうこさんのブログ
「bloom in my garden ~花咲くわたしの庭~」
http://ameblo.jp/inmygarden/