園児が通うのが楽しくなるようにとの願いを込めて、子どもたちに人気のある「くじら」をモチーフに施設をデザインしました。クジラの頭の部分は大きく跳ねだしたピロティーになっており、夏には強い日差しを遮る役目を果たし、また雨の日には自動車をピロティーの横まで寄せることで濡れずに子どもの送迎ができるようになっています。また、遊戯室の天井に散りばめられた照明は夕刻になるとガラス窓に映り込み、星が内から外まで広がっているように見えるなど、園内の随所に海や宇宙をモチーフにしたさまざまな「かたち」が散りばめられています。近隣には商業施設や総合病院、住宅が混在するエリアであるため、日照や音の対策、セキュリティには特に細やかな配慮をしています。
建築DATA | ||||
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敷地面積 |
2098.23m2 (634坪) | 延床面積 |
979.93m2 (296坪) | |
構造・規模 | 鉄骨RC造 2階建 | 開設 | 2014年 |
園舎に入った子どもたちは、くじらの形のモビールが吊るされた大きな吹き抜けのある遊戯室を通って各部屋に向かいます。モビールの最下部にはクリスタルガラスが吊り下げられており、太陽光や照明の光によって反射した七色の光などが、園児の知的好奇心を刺激します。日中の長い時間を子どもたちが過ごす園内は、素材・質感・色にこだわり、しつらえてあります。良質のホテルのような深いウォールナット調カラーをベースに、日本の伝統色をアクセントカラーに使った落ち着きのある住空間をデザインしています。