国立病院などに長年勤務し、小児科医として研鑽を積んだ後、戸建て医院を開業した森院長。
片流れの大屋根をかけた人目を引く外観は、クリニックの認知度アップをねらうために、住宅建築で培ったノウハウを活かしてミサワホームが提案しました。
プランニングに際して院長が希望されたのは、子どもたちが不安を抱かないよう、院内をできるだけ明るく、ということでした。壁と天井を白で統一し、「ももたろう」にちなんだパステルピンクをあしらった空間が、子どもたちの緊張を和らげます。院長がこだわって設けたキッズコーナーは、親からも受付のスタッフからも目の届く位置にレイアウト。他にも、床の段差をなくしてフラットに、受付のカウンターの角は丸く・・・など、安全性を高める工夫をあちこちに施しました。院内全体をゆったりと設計し、ベビーカーを押したまま診察室まで入れるよう配慮。子どもを抱いた母親がスムーズに出入りできるように、院内を土足にするアイデアも盛り込みました。
診察室は一般診療用の他に多目的室を設け、感染症の治療や予防接種、相談室などに使用。さらに裏口も設け、感染の拡大を防ぐ動線を確保しました。診察室と処置室の間は壁で仕切らず、二方向の動線を確保。いったん廊下に出ずに移れるので、小さい子どもが戸惑うこともありません。
建築DATA | ||||
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敷地面積 |
383m2 (115坪) | 延床面積 |
198m2 (59坪) | |
構造・規模 | 木造 2階建 | 開設 | 2009年 |