車椅子で生活を送る奥様の病状にあわせて、2階にあった寝室と水まわりを1階に移動し、寝室、リビング、水まわりを一体化させたバリアフリー空間をつくりました。玄関横の和室と広縁をつなげてつくった寝室は、奥様の生活拠点であり、ご夫婦共通の趣味である音楽や映画を楽しむ空間でもあります。その隣室には、浴室、洗面室、トイレをまとめて配置。この水まわりは、LDKへの通り道も兼ねています。また、引き戸には、扉を勢いよく閉めても音を吸収し、閉め忘れを防げるソフトクロージング機能付きを採用しています。寝室を中心としたコンパクトで機能的な動線、そして移動経路上にある扉の開け閉めに対するストレスを減らすことで、介助する側、受ける側ともに心地よく過ごしていただける空間が実現しました。 寝室を中心に、玄関、水まわりへと回遊できるプラン。それぞれを間仕切る引き戸は、ソフトクロージング機能付き。来訪者が寝室を介さず水まわりに出入りできるように、引き戸とは別に玄関側に開き戸も設置した。