母体病院は、高齢者精神医療(認知症)を中核とした診療を行っております。たとえ認知症を患っても、住み慣れた街でその人らしい生活をできるだけ支援することを目標として、認知症デイ・訪問リハ・認知症グループホーム・小規模多機能などの介護サービスの提供も行っております。
これまでの経験より、医療と介護を一体的に提供していくことが望ましいと考えており、さらに訪問診療を中核とした在宅医療提供体制の整備が必要という結論に至りました。今回、そうした背景のもと新たに診療所とデイサービスの複合型施設を開設しました。 この新拠点において、母体病院が運営する介護サービス事業所の利用者を始め、地域の方々が早期により身近に医療を受けることができるように対応してまいります。
計画を進める上で、事業用地の紹介をミサワホームに依頼。事業にご賛同いただける地主様とマッチングしていただき希望立地に初期投資を抑えた「オーダーリース」方式での取組が実現しました。
建築DATA | ||||
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敷地面積 |
783m2 (236坪) | 延床面積 |
296m2 (89坪) | |
構造・規模 | 木造 2階建 | 開設 | 2012年 |
新たな診療所の主な役割は在宅医療です。認知症の疑いがあれば診療所の外来を受診、早期の段階ではデイサービスを利用。重度の場合は訪問診療を利用しながら、状況に応じて、グループホームに入居など、認知症の症状進行に合わせた適切な医療・介護サービスの提供に対応します。
建物は、診療所にデイサービスが併設。単体の事業所より大きく目立つ建物になっており、各々の認知度向上への期待ができます。診療所は、効率を一番に考えシンプルかつコンパクトに。デイサービスは明るい空間を演出するため機能訓練室兼食堂の南面サッシを広くしています。
来客者の確認とデイルーム全体を見渡せるように事務室はオープンな設計にしました。患者さま、利用者様との動線を分けるだけではなく、事業所間の連携がしやすいようにスタッフ動線を考えており、働き易さにもこだわりました。
この拠点で将来的には、訪問看護を開設し、在宅医療体制を充実したいと考えています。