新潟の中心地に建ち、シャープな外観で見る者を惹きつける「こん整形外科クリニック」。多くのアスリートの治療を行ってきた近院長が診療方針の柱に掲げたのは、「地域医療への貢献」とともに「アスリート支援」だ。
「選手が故障後にフィールドに復帰し、よりレベルアップするためには、医療やリハビリが不可欠です。さらにコンディショニングやパフォーマンスを向上させるための『メディカルフィットネス』をクリニック2 階に併設することで、今までにないアスリートを支えるクリニックを目指しました」
院長がクリニック建築に当たって求めたのは、設計・施工が優れているだけでなく、事業収支計画の立案、銀行との交渉、開業手続きなど、トータルでバックアップしてくれる業者だった。その条件に見合い依頼したのは、医療建築、コンサルティングともに高い実績を誇るミサワホームだ。
ミサワホームは土地探しから関わり、幹線道路に面してバイパスにも程近い、至便の借地を探し当て、地主との交渉や、事業用定期借地権の細かい手続きまで行った。また、『メディカルフィットネス』の運営は医療法人でなければできないので、煩雑な手続きを整え、開院に間に合うよう医療法人立ち上げをサポートした。
建築DATA | ||||
---|---|---|---|---|
敷地面積 |
1255m2 (379坪) | 延床面積 |
812m2 (245坪) | |
構造・規模 | 鉄骨造 2階建 | 開設 | 2010年 |
待合室は受付から流れるような曲線デザインが印象的だ。ミサワホームの提案で、天井は3mと高く取ったので、とても伸びやかな空間になっている。車椅子や松葉杖の人もスムーズに通れるよう、動線を広く取ったことが、空間により贅沢な印象を与える。
1 階のリハビリ室と2 階のメディカルフィットネスは、ともに約50坪と充分な広さを確保。待合室同様、天井高を3m とし、ダイナミックな空間をつくり上げた。医療機器とトレーニングマシンの導入も考慮して、建物構造も強固な造りになっている。