ミサワホーム中国山陰店が設計・施工した「こおげ駅前クリニック」が7月31日の開院を控えた26日、開院式が開催された。当日は、岡田智之院長、八頭町の吉田英人町長のほか来賓が多数参加、ミサワホーム中国からは海老谷剛社長が列席した。中山間地域での医療維持のために県と町が支援した新たなクリニックの誕生に地域住民の期待も大きい。

高度医療機器を備え
住民の健康管理に大きく貢献
こおげ駅前クリニックは、鳥取県八頭郡八頭町郡家235番、JR因美線「郡家(こおげ)」駅前という立地。診療科目は内科と胃腸内科。MRI・CT検査や内視鏡の検査も行える高度医療機器を備えた身近なかかりつけ医のクリニックとして地元で待ち望まれた医療施設が完成した。
中山間地域での人口減少による地域医療体制の不足は、全国的な問題ではあるが、ここ八頭町においても同様で、かつて7つあった医療施設が相次ぎ閉院、住民からかかりつけ医の確保を求める請願が出されていた。この状況を知ったのが岡田智之医院長だった。それまで鳥取県内の総合病院から独立開院を目指すために最適な場所を探していたが、もともと地域医療に強い関心があったことから八頭町が候補地に浮上。鳥取銀行からの紹介により土地探しから関与していたミサワホーム中国山陰店では八頭町を訪れ「この地で開院したい先生がいる」と相談。そこからは町が県に働きかけ地域医療支援制度を創設、その第1号適用へとトントン拍子で進んだ。しかも開院した土地は、以前、三代続く医院があった土地で地元の住民にとってはなじみのある場所。医師でもある土地オーナーも若い医師がこの土地で開院することを喜ばれ応援したいと譲渡してくれたという。
開院式で挨拶した八頭町の吉田町長は「これから10年後には、鳥取県内の人口の半分が65歳以上になると言われるなか、住民の健康寿命を延ばしていくことは行政としての大きな使命。そのためには、日常の健康管理を担う、かかりつけ医の存在が大変重要だ。このクリニックが、地域の健康寿命延伸の一助となれば」と大きな期待を示した。
岡田医院長は、「多くの皆様からの力強いご支援をいただき、安心して開業準備を進めることができた。ミサワホーム中国の皆様には設計の段階から丁寧に相談に乗っていただき、理想的なクリニックを形にしていただいた」と謝辞を述べた。
「少子化で戸建事業が厳しいなかにあって、地域密着の取り組みのなかから戸建以外のご紹介も増えている。今回は県や町のご協力、先生に気に入っていただいて実現した。ミサワホームの建物は南極での実績で裏付けられた品質や安全性もしっかりと確保されている。地域の皆さんの命を支えるクリニックを安心の建物で下支えしていく」とミサワホーム中国・海老谷社長は話す。
こおげ駅前クリニックは1階に受付、待合室、診察室、処置・検査室、CTーX線検査室、内視鏡検査室、トイレなどを備え、入口を別にした2階には医療スタッフ用の部屋などを設けている。
木のぬくもりに包まれまるで自宅でくつろいでいるような雰囲気のもと、気軽に立ち寄って相談できるクリニックを目指していく。




身近な〝かかりつけ医〟として
予防医療にも力を入れていきたい

地域医療に興味はあったのですが、八頭町の診療所が閉鎖され地域住民の方が「かかりつけ医を確保してほしい」という請願書を出されたことを知り、私の力が少しでも地域のお役に立てればと思いこの地で開業を決意しました。
ミサワホームさんに設計・施工をお願いしたのは、銀行さんからの紹介がきっかけではありましたが、ホームページなどで会社の取り組みや事例を見て、担当者の方がしっかり話を聞いて、こちらの意見を取り入れてくれたことが決め手になりました。
クリニックを作るにあたってこだわったところは、一般的な病院は清潔感を出すために白を基調とするところが多いのですが、地域の方々に安心してもらえるような温かい雰囲気にしたいと思い、床や、ドアなどに木質建材を使い、ソファも元気のでる黄色としました。
医療面では、八頭町からのご支援で、CTや内視鏡などの高度医療機器を導入することができました。より詳細な検査も可能です。今後は健康診断のような予防医療にも力を入れていきたいと考えています。健康診断の必須項目は院内の検査で当日中に結果を説明できるようにしました。結果を後日聞くのではなく、その場で話すことで、より早期に予防や治療につなげられると考えています。
八頭町は自然豊かで、人柄も温かい方が多いので、もし地域医療を目指している先生がいらっしゃれば、ぜひここで一緒に盛り上げていきたいですね。
