
ミサワホームグループのシンクタンクであるミサワホーム総合研究所が発表したエムレポ「家庭内事故の傾向と対策―階段編・リビング編―」のなかで、家庭内事故がどの場所でどうやって起きたのかが明らかとなった。また調査結果から住まいの安全対策について考察している。ミサワホームでは、調査結果を新商品開発などに生かしていく。


人口動態調査によると、住宅で亡くなる人の数は交通事故で亡くなる人の数を超え年々上昇傾向にある。また東京消防庁によると救急事故発生の場所は約5割が住宅などとなっている。より詳細な家庭内事故発生の実態を把握し安全な住まい対策を考察するため、ミサワホーム総合研究所では、2000年以降に竣工した持家戸建住宅に住む30歳以上の男女を対象に住宅内で発生したケガやヒヤリハットについて、2022年から3回に分けてWEBアンケートを行った。
それによると、ケガなどの発生場所は「階段」「リビング」の順で多かった。
階段での事故は、大人も子どもも「下り終わり」で多く発生しており、比較的低いところからの落下が多いことが分かった。
また、9割以上が階段に手すりがあったものの大人の約7割、子どもの6割が「手すりを使用していない」と答えた。さらに詳しく事故発生当時の行動をみると「特段変わったことはなかった」に次いで「荷物を持っていた」が多かった。
事故が発生した時間帯では大人は朝6~7時、子どもは夕方17~19時に多く、また、深夜や早朝の事故も少なくはなく、深夜の事故の約4割は「トイレ利用」に関するものとなっている。
この調査を踏まえ階段事故を防ぐための設計ポイントは、①大きな物の収納は1階に計画する ②家事動線のワンフロア化 ③寝室と同一階にトイレを必ず設置すると考察している。
一方、「リビング」での家庭内事故の種類については大人も子どもも「転倒」「衝突」「転落」の順に多かった。転倒の原因では「つまずき」「スリップ」「足のもつれ」の順に多い。
転倒時に「つまずき」の原因になったものは、大人では「家電機器の配線・延長コード類」「ラグ・マット類」「床段差部」の順。子どもは「床段差部」「ラグ・マット類」「家電機器の本体」との結果だった。大人も子どもも「つまずき」の原因は家電機器やその配線が上位となった。
また、リビングにモノが多い傾向にあったり、子どもが小さいうちはソファや椅子からの転落事故が発生していることも分かった。
リビングでの安全対策については、①バリアフリー対策の徹底 ②生活動線や家電・インテリアとセットでコンセント位置を計画 ③キッチンの安全対策(LDKの場合)を上げる。
今回のレポートの詳細とこれまで発表した「エムレポ」は、ミサワホーム総合研究所のホームページでも公開している。

