ミサワホームが企画段階から携わってきた㈱ベイシア亀里寮A・B棟が竣工し11月17日、引き渡しを行った。半年後に竣工予定のC・D棟をあわせ全4棟完成時には200人の社員が入居する社宅となる。引き渡しを控えた11月7日には、社宅活用戦略セミナーと見学会も行われ、ミサワホームの取引企業や関係者が多数参加、社宅への注目度がうかがえる盛況ぶりとなった。


㈱ベイシアは、群馬県前橋市を本部に1都14県に137(11月末時点)店舗を持つショッピングセンターチェーンで、カインズ、ワークマン、ハンズなどを擁するベイシアグループの中核企業。さらなる成長に向けて出店エリアの拡大や新たな事業展開を計画する同社にとって人材確保は喫緊の課題。とくに外国人実習生の確保のためには食品工場(うんまぃファクトリー)に近い社宅が必要になっていた。
それまでの借上げ寮では実習生確保のためにドライバーとバス会社を手配して工場まで送迎していた。ドライバー不足に加えコストも膨大にかかっていた。実習生が確保できないと工場で残業が発生し正社員の負担が増す。工場近くで寮となる住居を探すことも難しかった。これからも安定的に人材を確保し社員満足度を高めるためには社員寮の建設が不可欠。「人材確保するためには選ばれる企業にならないといけない」(㈱ベイシアうんまぃファクトリー事業部・斉田裕朗事業部長)との考えから社宅計画がスタートした。
斉田事業部長によると、当初は既存賃貸の借上げや新築後に賃貸契約といった案もあったそうだが、ランニングコスト効果や送迎のための車両手配、ドライバー費用削減などメリットを考慮して最終的には自社で新築して保有する社宅を選択した。
決め手となったファクトリーに近い1000坪近い土地はミサワホームとお付き合いのある不動産業者様からの紹介だった。そしてミサワホームの提案は、この広大な土地に、木質パネル接着工法の2階建て47室~51室の4棟の建物を建て、200人分の個室を確保するというもの。それまでの寮では1LDKに1~3名が入居するスタイルが多かったが、プライバシーに配慮し個室とした。4棟に分かれているので、仮に実習生の国が違ってきても棟ごとに振り分けることもできる。また、浴槽に入る習慣がないため部屋には浴槽を設けず共有スペースにシャワーブースを設置。キッチン、トイレ、ランドリーも共有とした。もちろん木質パネルによる構造体は高品質・高耐久で断熱性能も高い基準をクリアしており、年間光熱費の低減、メンテナンス費の抑制などに貢献する。
「10年、20年先を見据え、リフォームで居室を広げられるよう柱や壁の位置を設計段階で配慮しておくなどミサワホームさんの提案はリスク対応という面でもありがたかった」と話す。またプロジェクトが進行するなかで、他社で注目していた社宅を手掛けたのもミサワホームだとわかり、ご縁を感じたと言う。
ミサワホーム営業企画部資産活用企画課の高橋元樹課長によると、2024年度の社宅・社員寮の受注は22年度比件数で3.5倍、取引高で4.3倍にも増加しているという。
「人材不足で労働力確保がどの業界も課題。賃貸も家賃上昇傾向にあり、福利厚生の社員寮が注目を浴びている。ミサワホームでは企画段階から土地探し、建設、アフターまで一貫した体制で企業の価値向上に貢献したい」と今後も力を入れていくという。


