栃木ミサワホームは12月5日に開催した「2025年度下期経営方針発表会」のなかで、ミサワホーム・吉田肇エグゼクティブアドバイザーを招き特別講演を開催した。
同社の佐藤郭行社長は、国内の住宅着工が100万戸を割り込み24年は79万戸まで減少、出生数も68万人台と厳しい市場環境のなか、これまで住宅事業のメインターゲットであった子育て世帯は減少傾向にあると指摘。
「住宅事業の客層も変わり多様化していく市場に対応していかねばならないのだと思う。我々の親世代の不動産は『動かない財産』だったが、これからは『動かす財産(動産)』と捉え、シニア層の住み替えや資産活用をサポートする体制を構築していく」との方針を説明した。
吉田氏の特別講演では、「〝ウエルネス〟を活用したストック、不動産、新築、事業間連携」と題して、長寿社会における「住まい」と「お金」の総合相談の重要性を解説した。
講師の吉田氏は、ミサワホームグループの有料老人ホーム「マザアス」の社長を30年務め、これまでの介護事業でのさまざまな知見を一般向けのセミナーや社内研修会などで活発に発信している。今回も介護医療現場の実態などを踏まえて、①住環境の早めの見直し②家族の連携③資産の見直し活用の必要性など、多岐にわたるポイントを分かりやすく解説した。
「まずは高齢期に何が起こるのかを知ること。健康寿命を伸ばすには住宅環境を整備することが欠かせない。新築やほかの事業にもこの知見をぜひ活かしてほしい」と訴えた。
同社の野嵜晋司専務は、以前からシニア世代をターゲットにした〝60〟(ロクマル)プロジェクトを推進し、シニアオーナーのリフォームだけでなく、建て替え、住み替え、売却相談などにワンストップで応えられる体制づくりを目指すと具体策を説明した。
市場の変化を先読みし、お客さまが何歳になっても安心して暮らせる住まいのコンシェルジュとしての役割を全社一丸で取り組む姿勢を大いに示す発表会となった。


