森林が減少しないように、年間の伐採量を生長量以下に制限している環境先進国フィンランド。木の北側にも日が当たる自然環境により、年輪が詰まった正円となるため、強度のばらつきが少ない高品質の木材を得ることができます。ミサワホームは30年前に自社工場を構え、優れた木材を安定的に製材・加工し、日本へ出荷。住宅の主要構造体である木質パネルの枠組材として使用することで、高強度・高耐久の住まいづくりを実現しています。
木材は100%活用。樹皮などはバイオマス発電に利用して、ミッケリ市の電力の約8%を賄う
自社工場では、1本の丸太から製材するだけでなく、端材はパルプの原料に、樹皮やおが屑は隣接する発電所のバイオマス発電に利用するなど、森林資源を100%活用しています。こうした取り組みにより「森林認証プログラムPEFCのCoC認証」を取得。さらに工場のあるミッケリ市の電力の8%を賄うなど地域へのさまざまな貢献が評価されて「ミッケリ市最優秀企業賞」を受賞。ミサワホームはこれからもESG経営を推進していきます。
私たちミサワホームグループは創業以来、独自の発想で常に世界初・日本初・業界初を目指し、先進的な技術開発に取り組んでまいりました。それらの技術はさまざまな事業活動を通じて社会課題、環境問題のソリューションとして展開してまいりました。
日本政府は2020年10月、「2050年カーボンニュートラル」を目指すことを宣言。日本では、最終エネルギー消費の約3割を民生部門※1が占めており、住宅業界によるハード・ソフト両面で取り組みへの期待・要請が高まっています。ミサワホームグループでは、新築請負事業における ZEH※2、LCCM住宅※3の普及や、ストック事業、まちづくり事業など、さまざまな事業活動を通じて「CO₂排出量削減」を推進し、2050年カーボンニュートラル実現を目指します。
※1 家庭部門と業務部門が含まれる ※2 ゼロエネルギーハウス ※3
ライフサイクルカーボンマイナス住宅
地球規模の課題である気候変動問題の解決に向けて、2015年にパリ協定が採択され、世界共通の長期目標として、『世界的な平均気温上昇を工業化以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求すること』が掲げられました。加えて『今世紀後半に温室効果ガスの人為的な発生源による排出量と吸収源による除去量との間の均衡を達成すること』等を合意しました。
この実現に向けて、世界が取り組みを進めており、120以上の国と地域が「2050年カーボンニュートラル」という目標を掲げています。
カーボンニュートラルの達成のためには、温室効果ガスの排出量の削減 並びに 吸収作用の保全及び強化をする必要があります。
※1 内地90% 寒地70%
2021年7月 持続可能な未来につながるコンセプト住宅「 Green
Infrastructure Model 」の完成を発表しました。
ミサワホームグループは、これまで社会ニーズに先駆けて環境に貢献できる住まいの研究を積み重ねてきました。1998年には世界初のゼロ・エネルギー住宅を発売し、2010年には、2030年を見据えた更なる省エネルギー住宅として、LCCMを実現する「エコフラッグシップモデル」を発表しました。そして昨今、激甚化する自然災害や感染症への不安は高まり、空き家の増加も深刻化するなど、社会課題は以前に増して複雑になっています。また単世帯や共働き世帯、高齢者世帯がそれぞれ増加するなか、人々の暮らし方も多様化しています。こうした社会課題の解決や多様な暮らし方に対応するためには、エネルギー面だけではない、多面的、かつ住まいの枠を超えたサステナブルな暮らしの提案が必要だと考えています。同コンセプト住宅での実証実験で得られた技術は、新たなソリューションとして展開してまいります。