愛知県内でかつては別荘地として開発された閑静な住宅地において、ヴィラ桜坂は完成しました。春には名前の由来のとおり桜が咲き誇るこの場所で、社会福祉法人様が既存施設のサテライト施設として地域密着型サービスを展開します。
もともとオーナー様は福祉・介護施設での土地活用を考えており、地域で実績のある社会福祉法人様に打診したところ、思惑が一致して実現に至りました。
施設の種類は、敷地の広さや地形等から考えられる建築可能な建物ボリュームと、地域の実情を鑑み地域密着型特別養護老人ホームとなりました。
建築DATA | ||||
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敷地面積 |
2998m2 (906坪) | 延床面積 |
1340m2 (405坪) | |
構造・規模 | 鉄骨造 2階建 | 開設 | 2011年 |
設計の過程において、行政との調整によりユニットケアを取り入れました。そのため動線などの検討も踏まえて食堂を囲むように居室を配置しました。その場合どうしても犠牲になってしまうのが明るさですが、中庭を設け、上部を吹き抜けにすることによってやわらかな日差しを得るとともに、入居者の憩いの場ともなるよう工夫がなされています。
桜の花も癒しとして大切なものと考えられており、春には敷地内の桜の木が入居者の目を楽しませるよう配置されているほか、浴室の壁にはタイルで桜の花を模ったデザインが施されています。全体的に明るい配色の室内は、桜のイメージの良さも手伝って生き生きとした空間を演出しています。配置されている家具類もぬくもりを実感できるよう木の素材を活かしたものを採用。細部まで入居者が生き生きと過ごしやすいよう配慮されています。
そのようなこだわり多いヴィラ桜坂ですが、地域に溶け込み、入居者にも地域にも愛される施設を目標としてサービスを提供しています。