瀬戸内海の温暖な気候に恵まれた、岡山県倉敷市に完成した「みずしま総合福祉センター」は、開設前から人気を博する施設となりました。
元々地域内で特別養護老人ホームなど複数の高齢者施設を手がけてきた社会福祉法人様が計画したもので、提携医療機関である水島第一病院に隣接する立地でもあり、一見、高齢者施設には見えない洗練された外観、そしてなにより社会福祉法人様が地域から厚い信頼を得ていた事が予想以上の反響を呼んだ結果となりました。
目標は地域の中であらゆる介護保険サービスを提供し、利用者のニーズ・状態にあった選択肢を提供する事。
地域に根付き、地域の期待に応えたい考えから、今後も事業展開を進めていく予定としています。
建築DATA | ||||
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敷地面積 |
-m2 (-坪) | 延床面積 |
2312m2 (699坪) | |
構造・規模 | 鉄骨造 4階建 | 開設 | 2010年 |
コンセプトとして最も重視した“見守り重視”を実現する事ができたのは、設計段階から実際に介護するスタッフを交えて、徹底的に使いやすさを追及した事がポイントでした。その結果利用者の視点はもちろん、スムーズな動線、介護のしやすさ等、完成度も高くなりました。
併せて重視した点は、プライバシーを確保しながら安全にも考慮する事。施設内は全て個室としたうえで安全性を確保するため、各居室にスタッフの目が届くよう配置されています。
また、各階に広がる明るく開放的な空間は、機能面のみの追及にとどまらず、利用者がリラックスできる環境を整え、施設感を押さえる工夫がされています。開口部を大きくする事によって自然光をふんだんに取り入れた他壁クロス、床材、ネームプレートに至るまでデザインや配色にこだわって作り上げています。
そのような施設環境に対し利用希望者は、高齢者施設にありがちな暗い、狭いといったマイナスイメージが払拭されたと同時に、不安も解消されたとの事。利用者のみならず、その家族も満足できる施設となりました。